ラウール「悲しくなる」 クラブOBも嘆くドイツの名門シャルケの惨状

シャルケで同僚だったラウール氏(左)と内田氏(右) photo/Getty Images

残留争いの渦中に

かつて元日本代表DF内田篤人氏も在籍していたドイツのシャルケがブンデスリーガ2部で苦しいシーズンを過ごしている。

今季のシャルケは1部復帰を期待されていたが、第30節まで終了した現時点での順位は13位。3部へ自動降格となる17位カイザースラウテルンとは勝ち点6差で、残り4試合の結果次第では昇格どころか降格もあり得るという状況にある。

こうしたシャルケの現状にはOBも心を痛めている。シャルケに2年間在籍し、2010-11シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)では内田氏らとともにシャルケをクラブ史上初のベスト4進出に導いたラウール・ゴンサレス氏もその一人のようだ。現在レアル・マドリードのBチームで指揮を執る同氏は、22日にマドリード市内で行われたイベントに出席した際にシャルケについて尋ねられ、以下のように語った。

「もちろん僕は今でもシャルケのことを見ているよ。彼らは常に僕の心の中にある。あのクラブで僕はキャリアの終盤に家族と一緒に素晴らしい時間を過ごすことができた。チャンピオンズリーグではベスト4になって、DFBポカールでは優勝した。そうしたことは、レアル・マドリードのように当たり前に達成できることではないんだ。だから、今のシャルケで起きていること、あの素晴らしいサポーター達に起きていることを思うと、僕は悲しくなる」(ドイツ紙『Bild』より)

「将来再び成功することを願っている」とも語ったラウール氏。その思いは大多数のシャルケサポーターも一緒だろう。クラブ創立1904年、ブンデスリーガ創設前に行われていたドイツ全国選手権優勝7回、DFBポカール優勝5回、UEFAカップ(現UEFAヨーロッパリーグ)優勝1回の実績があり、下部組織からマヌエル・ノイアーやメスト・エジル、レロイ・サネなどを輩出しているシャルケは、間違いなくドイツ屈指の名門。一日も早い復活が待ち望まれている。

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