攻撃力はSBの中でも屈指だが…… PSG戦、クラシコで問題視されたカンセロの守備力「ドリブルするだけで他は何もしていない」

バルセロナでプレイするカンセロ photo/Getty Images

守備対応が軽い傾向も

今季ここまでスペインのラ・リーガにおけるドリブル成功数ランキングを見ると、1位はジローナFWサヴィオ(91回)、2位アスレティック・ビルバオFWニコ・ウィリアムズ(72回)、3位レアル・ベティスMFイスコ(67回)、4位レアル・マドリードFWヴィニシウス・ジュニオール(62回)、5位レアル・マドリードFWロドリゴ・ゴエス(56回)。

そして6位にバルセロナのサイドバックを務めるジョアン・カンセロがランクインしている(55回)。サイドバックとは思えぬカンセロの突破力は見事で、仕掛けのドリブルに関しては現サッカー界屈指のサイドバックと言っていいだろう。

しかし、この1週間は守備面の方にスポットが当たってしまった。まず16日に行われたパリ・サンジェルマンとのチャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグでは、後半にペナルティエリアでFWウスマン・デンベレを倒してPKを献上。一瞬デンベレのボールタッチが大きくなったため、カンセロは奪えると感じて足を出したのだろう。結果的にはデンベレを後ろから倒すような格好となってしまい、不用意なタックルだったとも言える。

さらに続くレアル・マドリードとのクラシコでは、18分にレアルの右サイドバックに入っていたルーカス・バスケスにドリブル突破を許してしまい、そのカバーに入ったDFパウ・クバルシがバスケスを倒してPKを献上。バスケスのドリブルも上手かったが、ここもボールを奪いにいったカンセロがあっさりと入れ替わられる形となってしまった。

SNS上では「カンセロはバスケスをメッシに見せてしまった」、「彼は3バックのシステムでなければプレイできない。彼は守備をしないから、私なら彼とは契約しない」、「カンセロはドリブルするだけで、他は何もしていない」など、厳しい声も出ている。

近年は攻撃的サイドバックも人気だが、最終ラインの選手には確かな守備力も求められる。カンセロのテクニックは一級品だが、ワールドクラスのサイドバックとの評価を得るには守備面に課題が残るか。

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