キューウェルは横浜F・マリノスから名将への道を歩むのか イングランド下位リーグから重ねてきた指導者キャリア

横浜F・マリノスを指揮するキューウェル photo/Getty Images

ACL制覇のチャンスを掴んだ

横浜F・マリノスは24日にアジアチャンピオンズリーグ準決勝2ndレグで韓国の蔚山現代をホームに迎え、早々に退場者を出す苦しい展開ながらもPK戦の末に勝利。アル・アイン(UAE)が待つファイナルへの切符を掴んだ。

英『Daily Mail』がスポットを当てたのは、横浜F・マリノスを指揮する元オーストラリア代表の英雄ハリー・キューウェルだ。オーストラリアサッカー史に名を刻む名手であるキューウェルは、2015年より指導者の道へ進んでいる。しかし、指導者としては目立った結果が出ていなかった。

2017年よりイングランドの下位リーグに所属するクローリー・タウン、翌年には同じくイングランドのノッツ・カウンティ、2020年からはイングランドのオールダム、2021年からは3か月だけイングランドのバーネットで指揮を執っているが、いずれも下位リーグのチームだ。

その後スコットランドの名門セルティックで元横浜F・マリノス監督のアンジェ・ポスコグルーの下でアシスタントコーチを務め、今年より横浜F・マリノスの指揮官に就任した。

キューウェルは45歳を迎えているが、同メディアは「キューウェルはイングランドの下部リーグで監督を続ける不本意な指導者キャリアのスタートを切ったが、現役時代に負けないくらいの優れた指揮官になれることを証明する素晴らしい機会になるかもしれない」と横浜F・マリノスから指導者として飛躍する可能性があると注目している。ACL制覇は指揮官として1つの大きな功績となるだろう。

「キューウェルは日本の名門であるマリノスをACL制覇に導く初の監督となる可能性があり、それが叶えば褒美として、チームは拡大される次回のFIFA世界クラブワールドカップへの出場権も掴める」

同メディアはこのように締め括っており、クラブにとって決勝のアル・アイン戦は歴史を変える運命の一戦だ。アル・アインを指揮するのは元アルゼンチン代表FWエルナン・クレスポで、キューウェルとクレスポはかつてリヴァプール、ミランの選手としてCL決勝で激突したことがあり、その際はあの有名なイスタンブールの奇跡を起こしたリヴァプールが優勝を果たしている。あの一戦を知る両者が指導者としてアジアの頂点を決める戦いで顔を合わせるとなれば、世界からの注目度が高まるのは自然な流れだ。

現在トッテナムを指揮するポステコグルーは横浜F・マリノスから大きく飛躍したが、果たしてキューウェルもそれに続くのか。

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