今のバイエルンを倒すのは簡単ではない レアルとのCL準決勝へ気になるトゥヘルの策「もはや明確な哲学というものはない」

バイエルンを指揮するトゥヘル photo/Getty Images

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守備を固めてきた場合は厄介か

今月末の30日、チャンピオンズリーグ準決勝1stレグでバイエルンとレアル・マドリードが激突する。レアルは準々決勝で前回王者マンチェスター・シティを撃破しており、現状ではレアルのCL制覇を予想する人が多いかもしれない。

しかし、独『Bavarian Footballworks』はバイエルンとの対戦はレアルにとって難しいものになるだろうと予想する。理由の1つは、指揮官トーマス・トゥヘルのゲームプランだ。

両チームは近年も何度かCLで顔を合わせているが、ジョゼップ・グアルディオラ政権よりバイエルンは基本的にポゼッションをベースにゲームを支配してきた。例えば2017-18シーズンのCL準決勝でも両チームは顔を合わせているが、1stレグ、2ndレグともにバイエルンが高いポゼッション率を記録している。勝ったのはレアルの方だが、当時のバイエルンはボールを保持してゲームを進めるチームだったのだ。
しかし今季のバイエルンはレヴァークーゼンにブンデスリーガ王座を奪われてしまい、国内でも取りこぼしが目立つ。すでにトゥヘルの退任も決まっていて、チームの方針は定まっていない。

同メディアも現在のバイエルンについて、「バイエルンにはもはや明確な哲学というものがない。ゲームプランはトゥヘルが対戦相手を研究したうえで思いついたものとなる。 90分間引いて守るプランになる可能性もある。いずれにしても、そのプランはレアルにとって決して楽なものとはならないはずだ」とトゥヘルの奇策に期待している。

準々決勝のアーセナル戦でのバイエルンは引いて守備を固める時間帯も作っており、カウンターアタックからチャンスを作って撃破した。この戦い方がレアルをも苦しめることになるのではとの読みだ。

「レアルは、これまでとは全く異なるバイエルンと対戦することになる。トゥヘル率いるバイエルンはおそらくポゼッションをしてくるチームとプレイする方が快適のはずで、アーセナル戦では堅守速攻も有効なオプションであることを示した」

同メディアはこのように伝えているが、トゥヘルはチェルシーを指揮していた2020-21シーズンのCL準決勝でも堅守速攻プランでレアルを撃破している。トゥヘルの策は厄介なものとなりそうで、レアルにとって楽なものとはならないはずだ。

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