バイエルンがクリスタルパレス指揮官の引き抜きに失敗 本人も乗り気だった交渉は何故破談したのか

クリスタルパレスのオリヴァー・グラスナー監督 photo/Getty Images

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首脳陣総出で勧誘

今季限りで退団するトーマス・トゥヘル監督の後任として、バイエルン・ミュンヘンはクリスタルパレスのオリヴァー・グラスナー監督を最有力候補としてリストアップしていたが、同監督をめぐるクリスタルパレスとの交渉は決裂したようだ。ドイツ紙『Bild』が伝えている。

2011-12シーズン以来となる無冠が確定し、来季に向けてチームの再建が喫緊の課題であるバイエルンは、今年2月にクリスタルパレスに就任して即座に同クラブを立て直してプレミアリーグでの残留争いからの脱出に成功したグラスナー監督の手腕に注目。オーストリア代表のラルフ・ラングニック監督にオファーを断られた5月1日(現地時間)の夕方頃にバイエルンの首脳陣が直接グラスナー監督と会って監督就任を要請し、途中からウリ・ヘーネス名誉会長も電話で同監督に対して熱心にバイエルン入りを求めたという。

かつてMF長谷部誠の所属するフランクフルトで指揮を執っていたためバイエルンのことをよく知っているグラスナー監督は、同クラブのクリストフ・フロイントSDと旧知の仲ということもあって、このドイツのビッグクラブからのオファーに対して非常に前向きな態度を示していたようだ。
しかし、クリスタルパレスのスティーブ・パリッシュ会長は、バイエルンの動きを知るやいなやグラスナー監督に対して2026年まで残っている契約を全うするようにと説得し、さらにバイエルンにもグラスナー監督引き抜きの際に発生する違約金として最低1億ユーロ(約160億円)の支払いを要求。1800万ユーロ(約30億円)を違約金の限度額と考えていたバイエルンは、パリッシュ会長から提示された金額を見て交渉を断念したと『Bild』は伝えている。

グラスナー監督以外にも、ベンフィカのロジャー・シュミット監督やブライトンのロベルト・デ・ゼルビ監督らの名前も現地メディアでは候補者として挙がっているが、今回のグラスナー監督の件と同様に、現職の指揮官の引き抜きは簡単ではないかもしれない。

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