前回王者としてEURO2024に臨むイタリア代表にとって課題となるのがセンターフォワードの人選だ。
すでに代表候補メンバーは発表されているが、センターフォワード枠ではナポリFWジャコモ・ラスパドーリ、ジェノアFWマテオ・レテギ、アタランタFWジャンルカ・スカマッカが招集されており、代表監督ルチアーノ・スパレッティはここから最適解を見つけていくことになる。
そんな中、伊『Gazzetta dello Sport』がスポットを当てたのは23歳のウディネーゼFWロレンツォ・ルッカだ。
今回の代表メンバーには入れなかったが、ルッカは201cmのサイズを持つ巨人FWとして注目されてきた。特にここ3年ほどはかなり移動の激しいキャリアを過ごしており、2020-21シーズンにパレルモの一員としてセリエCで結果を残したところから怒涛のステップアップを見せてきた。
2021-22シーズンはACピサの一員としてセリエBを戦い、2022-23シーズンにはオランダの名門アヤックスにレンタル移籍。そして今季はセリエAのウディネーゼにレンタル移籍し、セリエAで8ゴール4アシストの成績を残した。
今季の得点数だけで見るならば、ラスパドーリ(5ゴール)、レテギ(7ゴール)をも上回っていて、イタリア代表に入ってもおかしくない成績だったと言える。同じ大型FWとしてアタランタでリーグ戦12ゴールを挙げた195cmのスカマッカがいるため、タイプ的にはレテギやラスパドーリを選んだ方が正解ではあるのだろう。
しかし、23歳と若いルッカが着実に成長しているのは確かだ。同メディアのインタビューにて、ルッカもここ数シーズンのプレイに手応えを感じているようで、2026年のワールドカップに出たいと意気込む。
「代表招集はさまざまな要因に左右される。今回スパレッティ監督は異なる選択をした。僕自身は落ち着いているよ。僕の夢はワールドカップにあるんだ」
「アヤックスはフットボールと人生の学校と言うべき環境だったし、ピッチ内外での振る舞い方を教えてくれた。歴史あるクラブの代表として、アムステルダム・アレナ(ヨハン・クライフ・アレナ)で決めた2ゴールは最高の思い出として残っているよ」
やはり201cmのサイズは大きな武器で、今季はセリエAで98回もの空中戦勝利数を記録した。これはFW部門では第3位の数字だ。こうしたフィジカルの強さはEUROやワールドカップといった短期決戦で威力を発揮することがあり、このまま順調に育ってほしい選手だ。