「ローマは勝つためのプレイをしなかった」「代表に才能のある選手はいない」 ローマを離れたモウリーニョ、イタリアサッカー界にしっぺ返し!?

欧州の3つのカップを制覇した唯一の監督 photo/Getty Images

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率いたチームでは、必ずタイトルを手にしてきた

ポルトガル国営放送のインタビューにて、トルコの強豪フェネルバフチェの監督に就任したジョゼ・モウリーニョ監督の相変わらずの厳しい意見が炸裂した。

まずモウリーニョ監督は、今回の就任の理由を問われ「私がフェネルバフチェの監督を引き受けたのは、勝つためにプレイし、勝つためにトレーニングすることを懐かしく思ったからだ」と答えた。そして間髪入れず「ローマでは勝つためにプレイしなかった。常に勝つために努力しなければならないが、そうではなかった。それは私が去った後も何も変わっていない」と今年の1月まで率いていたジャッロロッシへの批判めいた言葉を付け足した。

ただ彼の言葉とは裏腹に、モウリーニョ監督はローマをヨーロッパカンファレンスリーグで優勝に導き、その翌年のヨーロッパリーグでは準優勝まで勝ち進んだ。そして彼が去った後のチームもダニエレ・デ・ロッシ監督の元で順位を上げた。勝つためのプレイが行われ続けてきたものと思われるが、名将には物足りなく感じたのだろう。モウリーニョ監督は続けてその理由をこう語った。
「ローマがヨーロッパで成し遂げたものは並のことではなかったが、国内レベルで優勝争いすることができなかった。フェネルバフチェはヨーロッパでは苦戦するかも知れないが、国内リーグタイトルをベシクタシュ、ガラタサライ、そして時にはトラブゾンスポルの間でずっと争ってきている。私はリーグタイトルを獲得することがモチベーションになる」

そしてモウリーニョ監督は、インタビューの最後に約半年前まで身を投じていたイタリアサッカー全体に対する手厳しい評価を言葉にした。記者からEURO2024でイタリア代表が連覇できるかと問われ、「連覇できるとは信じていない。イタリア代表にはそれほど才能のある選手はいないし、勝てるとは思えない」と単刀直入に回答。彼の予想では優勝の大本命はポルトガル、フランス、イングランド、次いでドイツかスペインに可能性を感じているようだ。

彼の言う通り、2大会連続でW杯出場を逃しているイタリア代表の凋落を見ていると、他の強豪国に勝って優勝することは難しいことに違いない。しかし前回のEUROでは見事に大方の予想に反して優勝を成し遂げた。実際のところ何が起こるかはわからず、連覇は決して不可能ではないだろう。名将の慧眼がくつがえるような、イタリアサッカー界にとって嬉しいサプライズが起こることに期待したい。

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