オランダファンの“顔黒塗り”は本当に差別的? 当のフリット氏は意に介さず「光栄に思っている」

フリット氏に扮したオランダファン photo/Getty Images

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センシティブな問題だ

EURO2024グループD初戦で、オランダ代表はポーランド代表を2-1と下した。コーナーキックから先制点を奪われたものの、コーディ・ガクポとボウト・ベグホルストのゴールで逆転し、まずは1勝をあげている。

この試合で、サポーターの振る舞いが物議を醸しているようだ。3人組の白人男性が顔を黒塗りし、ドレッドヘアのかつらと口ひげをつけて同代表のレジェンドでもあるルート・フリット氏に扮したことが、人種差別的だと騒ぎになっているという。

オランダ『Dutch News』によれば、3人組のひとりであるバート・ファン・デ・フェンさんは「もしかしたら、私がミスをしたか、盲点だったかもしれません。私がもっともしたくないことは、人々を傷つけることです。だから、私はやめることにしました」「本当に素晴らしい反応もたくさんもらったのですが、明らかに違う意見をもつグループもいました。それを尊重し、耳を傾けなければいけません。私の演技に対して人々が不快な思いを抱くのは絶対に避けたいと思っています」と、フリット氏に扮して応援することをやめると宣言したようだ。
しかし、『De Telegraaf』によれば、当のフリット氏は意に介していないようで「光栄に思っている」とコメントしている。この行為が本当に差別的かどうかについても、意見が割れているようだ。

彼らはただオランイェのレジェンドに敬意を表し、大会を楽しみたかっただけだろう。しかし一方で欧州では移民も多く、人種差別は深刻な問題である。多くの差別は無邪気に、無意識的に行われるものだという指摘もあり、こういった行為に不快感を示す人々がいるというのもまた事実。多くの人が注目するEUROのような大会は、差別について考える機会も与えてくれる。

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