グリマルドを抑えて“スペイン代表左SB1番手”に サポーターから『MVP』との声も挙がったククレジャの躍動

スペイン代表で活躍するククレジャ photo/Getty Images

EUROの舞台で掴んだスタメンの座

クロアチア、イタリア相手に勝利を収め、あっさりとEURO2024グループステージ突破を決めたスペイン代表。このグループは『死の組』と言われていたが、スペインの戦いぶりは圧巻だ。

そのチームで左サイドバックを任されているのがチェルシー所属のマルク・ククレジャだ。ジョルディ・アルバが去った左サイドバックの人選には注目が集まっていたが、ここにはレヴァークーゼンで無敗優勝に貢献した超攻撃型レフトバックのアレハンドロ・グリマルドもいる。

グリマルドは今季ブンデスリーガで10ゴール13アシストと見事な成績を残しており、その活躍からスペイン代表でも左サイドバックの先発に入ると予想していた人もいるかもしれない。

しかし代表監督ルイス・デ・ラ・フエンテが2試合続けて選んだのはククレジャで、ククレジャもここまでその期待に見事応えている。攻撃性ではグリマルドの方が上かもしれないが、グリマルドの場合はレヴァークーゼンで3バックの左ウイングバックに入っていた。左サイドバックとしての攻守のバランスを考慮すれば、ククレジャの方が安定しているとデ・ラ・フエンテは見たのかもしれない。

スペイン『Mundo Deportivo』は、第2節のイタリア戦でスペインのサポーターからククレジャに対して「MVP!MVP!」と歓声が起きていたと取り上げている。イタリアの右サイドには突破力のあるフェデリコ・キエーザがいたが、ククレジャはそれに上手く対応していた。このゲームではデュエルに10回勝利し、ボールリカバリー7回、タックル成功数5回、クリア数4回と抜群の守備パフォーマンスを披露。同メディアはアルバの後釜問題がククレジャの登場で解消されたと絶賛している。

ククレジャは2021年に代表デビューしていたが、1試合に出場しただけで終わっていた。しかしデ・ラ・フエンテは今年3月から継続的にククレジャを召集していて、ククレジャはEURO本番で見事左サイドバック1番手の座をゲットした。

チェルシーへ移籍した当初は批判を受けることもあったが、今季は後半戦からパフォーマンスレベルが上昇。ククレジャにとって2024年の上半期は最高の時間となっている。

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