浦和レッズを救ったのは切り札の左足! 3シーズンの武者修行を経て戻ってきた武田英寿が手繰り寄せた価値あるドロー

途中出場から2ゴール photo/Getty Images

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意表をつくFKも

2024明治安田J1リーグ第19節で鹿島アントラーズとホームで対戦した浦和レッズ。

満員のスタジアムで行われた注目の一戦が開始早々に試合が動いた。3分、師岡のシュートを浦和GK西川が防ぐも、エースの鈴木がこぼれ球に反応し鹿島が先制ゴール。先手を取った鹿島はさらに42分に安西の折り返しを再び鈴木がゴールに流し込み、前半で2点にリードを広げた。

2点のリードを追いかける形となった浦和を救ったのは76分に岩尾に代わって出場した武田英寿だ。交代直後の77分には伊藤が裏に抜け出すと、マイナスへクロス。このボールに走り込んだ武田が左足で流し込み、ついに1点を返す。そして迎えた後半AT。左サイドでFKのチャンスを得た浦和。キッカーと務めるのは武田だ。距離もあったため、味方に合わせるボールを蹴るかと思われたが、意表をつくニアへのシュートを狙う。これにはクロスを警戒していた鹿島GK早川も反応が遅れてしまい、ボールはゴールネットへ吸い込まれた。
試合終了間際で、点差は1点。緊張感あふれる場面ではあったが、左足のキック精度に絶定的自信を持つ武田は見事に大仕事をやってのけた。このFKは前節のC大阪戦でルーカス・フェルナンデスにやられた形ではあったが、浦和はこの教訓を生かし、今後は自分たちが実行するというしたたかさを見せた。

J1初ゴールから立て続けにゴールを挙げた武田はこれで今季リーグ戦5試合の出場で2ゴール1アシストを記録。途中出場という形ではあるが、短い時間でも結果を残す浦和の切り札的存在になりつつある。FC琉球、大宮アルディージャ、水戸ホーリーホックとこれまで武者修行を続けてきたレフティが鹿島を相手にチームを救う活躍を見せた。


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