イングランド代表に新たな懸念? CL決勝まで戦ったベリンガムの気になる疲労度 「今、彼は精巧に調整されたF1レースのマシンというより、ガタガタと動くストックカーのよう」

疲労の色が見えるベリンガム photo/Getty Images

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初戦は決勝点を決めたが

イングランド代表としてEURO2024を戦うレアル・マドリードのジュード・ベリンガム。

初戦のセルビア戦こそ決勝点をあげ、存在感を見せたベリンガムだったが、ここ2試合はレアルで見せているようなパフォーマンスを見せることができていない。もちろん所属先のクラブで見せている輝きをイングランドでは発揮できていない選手はベリンガムだけではないが、英『Sky Sports』はベリンガムは一度休ませる必要があると綴っている。

ベリンガムはCLの決勝があったため、EURO開幕の直前まで戦った選手であり、EUROでも3試合ほぼフル出場(初戦のセルビア戦のみ86分に交代)を果たしている。同メディアはスロベニア戦を終えた後、ベリンガムについて、「今、彼は精巧に調整されたF1レースのマシンというより、ガタガタと動くストックカー(市販車の形状を模したレーシングカー)のような状態だ」と綴っている。
0-0に終わった第3戦では6回のドリブルのうち成功は1回、チャンスクリエイト、シュート数は共に0回で、デュエルの勝利も9回中2回のみだったようだ。さらにボールを失った回数はイングランドの選手の中で最多の16回であり、精彩を欠くパフォーマンスとなった。スタッツだけを見ると初戦のセルビア戦から少しずつパフォーマンスレベルが下がっている。もちろん、ベリンガムだけではなく、チームとしての戦い方が定まらないことも大きく影響していると考えられるが、同メディアはベリンガムの疲労度を心配している。

べリンガムはラウンド16の試合でも出場すると、ここ2年で105試合目の出場となるようで、まだ若いとはいえ相当な試合数をこなしている。疲労が蓄積すると負傷も怖いところであり、勇気ある決断にはなるが、サウスゲイト監督はベリンガムの出場時間をコントロールする必要もあるかもしれない。

ベリンガムの存在はイングランドにとって唯一無二ではあるが、今の代表には10番の位置でプレイできる選手としてフォーデンやパルマーといった選手がおり、選手層は厚い。CL決勝後の束の間の休息後のセルビア戦で圧巻のパフォーマンスを見せたように再びベリンガムの最高の状態を引き出すために一度休ませることが復活のきっかけになる可能性もある。

とはいえ、ここからは負けたら終わりの一発勝負の戦いとなるため選手交代を含めたサウスゲイトの手腕もかなり重要になってくるだろう。今シーズンはレアル1年目ながらもシーズンを通して圧巻のパフォーマンスを見せてきたベリンガムはここから再び調子を上げていくことはできるのか。


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