両者チャンスを作るも決めきれず ウクライナvsベルギーはスコアレスドロー ベルギーは混戦のグループEを2位通過で決勝トーナメント進出

決勝Tをかけた試合は白熱した展開に photo/Getty Images

終盤は激しい展開に

グループE・第3戦

ウクライナ 0-0 ベルギー

グループEは4チームが1勝1敗の勝ち点3で並ぶ大混戦となった。第3戦で勝ったチームが決勝トーナメント進出が決まるこの試合。ウクライナはジンチェンコがベンチスタートに。10番のムドリクは怪我でメンバー外となった。一方のベルギーはトロサールがスタメンに復帰した。

試合序盤からボールを握るベルギーは6分にデ・ブライネのスルーパスにルカクが反応するも、うまくミートできず。5バックを敷くウクライナだが、ベルギーのビルドアップには積極的にプレスをかけるような立ち上がりに。

時間が経つにつれ、ボール保持の時間も増えるウクライナは20分にピッチ中央で受けたヤレムチュクが強烈なシュート。しかしこれはGKの正面にいってしまいセーブされる。ベルギーのビルドアップのミスからショートカウンターでも怖さを見せる。ボール保持の際は好調なベルギーだが、非保持の時のプレスの緩さが気になるところ。ウクライナはドフビク、ヤレムチュクの2トップを中心に相手ゴールに迫る。

32分には右サイドからのFKをデ・ブライネがクロスと見せかけて直接狙うが、惜しくもサイドネットに外れてしまう。一方のウクライナは41分、巧みなパスワークから抜け出したヤレムチュクはクロスを上げるも惜しくもドフビクに合わず。スダコフが嫌な位置でうまくボールを捌き、チャンスメイクが光る。前半はお互いにチャンスを作るも、ゴールネットを揺らすまでには至らず、スコアレスで折り返す。

後半立ち上がりから攻勢を強めるベルギーだが、ウクライナも体を張った守備で決定機を作らせない。57分にはデ・ブライネのパスに抜け出したドクが絶妙なクロスを上げるも、ルカクには惜しくも合わない。57分ウクライナは怪我明けのミコレンコに代わって、ジンチェンコを入れる。

60分にベルギーはティーレマンスとトロサールに代えて、マンガラとカラスコを入れる。63分には相手のミスからルカクがボールを受け、PA内でシュートを放つが、これはコースが甘く、ゴールならず。後半はベルギーの攻撃の時間が続く。耐える時間が続くウクライナは70分に3枚替えを行い、流れを変えようと試みる。

72分にはカラスコとルカクの連携から強烈なシュートを放つが、これはトルビンがビッグセーブ。ウクライナにも立て続けにドフビクに決定機が訪れるが、カウンターからこれはファエスが必死のディフェンスを見せる。

ゴールまであと少し届かないベルギーはドクに代えてバカヨコを投入し、前への圧力を高める。勝ちに行く必要のあるウクライナは80分、ヤルモレンコを投入し、5バックから4バックに変更し、1点を狙いに行く。82分にマリノフスキーが直接CKからゴールを狙うが、カステールスがビッグセーブを見せ、ベルギーのピンチを救う。

86分にはベルギーがカウンターからチャンスを迎え、バカヨコが最後はシュートを放つが、枠をとらえきれない。猛攻を仕掛けるウクライナはドフピクのポストプレイからマリノフスキーが強烈なシュートを放つが、これはカスターニュが体を張って止める。

試合終盤、決勝トーナメント進出をかけた戦いは激しさを増す。このまま引き分けでも突破が決まるベルギーに対して勝つしかないウクライナは後半ATにスダコフがドリブル突破からシュートを打つが、これはGKの正面に。

ベルギーは無理せず、時間を使い逃げ切る作戦に。最後まで攻めたウクライナであったが、ベルギーとの一戦はスコアレスドローに終わった。同時刻キックオフのスロバキアとルーマニアの一戦は1-1の引き分けで終わったため、ルーマニアが1位、ベルギーが2位、スロバキアが3位、そしてウクライナが4位という形となった。

[スコア]
ウクライナ 0-0 ベルギー

[得点者]
ウクライナ

ベルギー

[ラインナップ]

ウクライナ

監督:セルゲイ・レブロフ

GK
アントリン・トルビン(ベンフィカ)

DF
ヴィタリー・ミコレンコ(エヴァートン)
ミコラ・マトヴィエンコ(シャフタール)
オレクサンドル・スヴァトク(SKドニプロ-1)
イリア・ザバルニー(ボーンマス)
オレクサンドル・ティムチク(FCディナモ・キーウ)

MF
ヘオルヒー・スダコフ(シャフタール)
ヴォロディミル・ブラツコ(FCディナモ・キーウ)
ミコラ・シャパレンコ(FCディナモ・キーウ)

FW
アルテム・ドフビク(ジローナ)
ロマン・ヤレムチュク(バレンシア)

交代出場・退場
57分 ヴィタリー・ミコレンコ→オレクサンドル・ジンチェンコ(アーセナル)
70分 ロマン・ヤレムチュク→ルスラン・マリノフスキー(ジェノア)
70分 ヴォロディミル・ブラツコ→タラス・ステパネンコ(シャフタール)
70分 ミコラ・シャパレンコ→ヴラディスラフ・ヴァナト(FCディナモ・キーウ)
80分 オレクサンドル・スヴァトク→アンドリー・ヤルモレンコ(FCディナモ・キーウ)

ベルギー

監督:ドメニコ・テデスコ

GK
クーン・カステールス(ヴォルフスブルク)

DF
ティモシー・カスターニュ(フラム)
バウト・ファエス(レスター・シティ)
ヤン・フェルトンゲン(アンデルレヒト)
アルトゥール・テアトル(レンヌ)

MF
ユーリ・ティーレマンス(アストン・ヴィラ)
アマドゥ・オナナ(エヴァートン)
ケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)
レアンドロ・トロサール(アーセナル)
ジェレミー・ドク(マンチェスター・シティ)

FW
ロメル・ルカク(ローマ)

交代出場・退場
80分 レアンドロ・トロサール→ヤニック・カラスコ(アル・シャバブ)
80分 ユーリ・ティーレマンス→オレル・マンガラ(リヨン)
77分 ジェレミー・ドク→ヨハン・バカヨコ(PSV)
89分 ロメル・ルカク→ロイス・オペンダ(ライプツィヒ)

※カッコ内は23-24所属クラブ


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