スイス戦に勝てばイタリア代表はトーナメントを駆け上がる!? マテラッツィ氏がW杯優勝時の経験を語る

06W杯決勝では同点弾を記録 photo/Getty Images

独特の表現でトーナメントを勝ち上がる秘訣をアドバイス

元イタリア代表のDFマルコ・マテラッツィ氏が、EURO2024のノックアウトステージ1回戦にイタリア代表が勝利すれば、優勝への道が開ける可能性があると語った。

そのイタリア代表は、日本時間30日にベルリンの地でスイス代表と対戦する。そしてマテラッツィ氏は『La Gazzetta dello Sport』のインタビューで、今後のイタリア代表の展望について述べた。

「決勝トーナメントになれば、もう優勝候補とかそうじゃないとか関係ない。スイス代表にだって勝つのは決して簡単ではない。過小評価されているが経験豊富なチームだ。ドイツ戦でのスイス代表の自信にあふれた戦いは印象的だった。ただイタリアは相手が誰であろうと自分たちに焦点を当てなければならない」
「もしイタリア代表が1回戦に勝てば、チームは勢いに乗って高速道路を通るようにどんどん勝ち上がっていくかもしれない。そうでなければ細い道を苦労して進むことになる。実際2006年W杯のイタリアは、準決勝のドイツ戦につながる高速道路があった。もちろんチームを勢いづかせ、このような状態になるのは簡単なことではない」

マテラッツィ氏は独特な表現で、トーナメントの戦い方があることを示唆した。実際、トーナメントを勝ち上がった経験者は、相手どうこうではなく、自分たちの状態を重要視しているようだ。

冷静にイタリア代表の状態を見れば、グループステージでのスペイン戦の敗北やクロアチア戦の引き分けは、攻撃に課題の残る内容だった。連動性もなければ、堅い守備をこじ開けるような勇気や創造性にも乏しいプレイに終始していた。

ただイタリア代表の光明は、マッティア・ザッカーニの土壇場のゴールだろう。DFであるリッカルド・カラフィオーリの果敢な中央突破から、ラストパスをダイレクトで打ったザッカーニの決断、あの一瞬に連続した勇気あるプレイがまさに試合を動かした。これが一過性のものにとどまらず、継続的かつ勝負どころで発揮できるようになれば、マテラッツィ氏が言う高速道路に乗ることができるのではないだろうか。果たしてこの短期間で、各々が自分たちの状態を冷静に分析しうまく調整できるだろうか、今後のイタリア代表の戦いに注目したい。

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