EURO2024最大の問題点は「落雷」か デンマーク監督が語った心停止→足切断の恐怖エピソード

ドイツ×デンマークは激しい雷雨で中断を余儀なくされた photo/Getty Images

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悪天候に悩まされる大会に

決勝ラウンドが行われているEURO2024だが、開催地のドイツでは大雨を伴う落雷が起きており、選手や観客を不安に陥れている。先日のラウンド16・ドイツ×デンマークでも激しい雷雨に襲われ、試合は中断せざるを得なくなった。

デンマーク代表はこの試合に2-0と敗れて姿を消したが、カスパー・ヒュルマンド監督は中断のおり、選手たちに落雷にまつわるエピソードを話して注意を促していたようだ。英『Mirror』が伝えている。

ヒュルマンド監督は2009年にノアシェランのアシスタントコーチを務めていた際、ヴィドーヴレとの試合で今回のような落雷を伴う豪雨に襲われた。そのときMFとして試合に出場していたヨナタン・リヒター氏は、雷に打たれて心停止状態に陥り、10日間以上も昏睡状態となったという。
その後リヒター氏は意識を取り戻したが、心停止の影響で足を切断しなければならず、当時24歳だった同氏のサッカー選手としてのキャリアは終わってしまったのだ。

ヒュルマンド監督は試合後に「選手たちの安全に気を配っていた。私が関わった試合で、雷が選手の一人を直撃した」と語った。

同紙が伝えたところでは、デンマークのランニング用ブレードメーカーが制作したビデオの中で、リヒター氏はこのときのエピソードについて語っている。

「私はとても強く打たれて、41分間死んでいました。11日目に昏睡から目覚めたときのもっとも鮮明な記憶は、横になって上を見上げたときの、家族の安心した顔でした。そして、私は生きていることを知りました」

「医者が来て、左足を切断しなければならないと告げました。私はもう夢を生きられなくなり、事故の影響を受けてしまいました。サッカーをいう情熱を失って、暗い穴に落ち込み、スポーツだけでなく人生すべてにやる気を失ってしまった時期が長く続きました」

落雷がいかに危険であるか、そして突然のアクシデントで選手生命が絶たれてしまったリヒター氏のことを、ヒュルマンド監督は伝えたかったのだろう。大会は続くが、よもやの事態とならないことを祈りたい。


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