ジャカが“31歳”で迎えた全盛期 レヴァークーゼンとスイス代表で絶対的リーダーへと成長した司令塔の1年

スイス代表の中盤をコントロールするジャカ photo/Getty Images

この1年は文句のつけようがない活躍

スイス代表の絶対的リーダーであるMFグラニト・ジャカは、31歳にしてキャリア最高の時間を過ごしている。

所属するレヴァークーゼンではブンデスリーガ無敗優勝を果たし、現在行われているEURO2024ではイタリア代表をも撃破してベスト8に進出。これ以上ない1年と言える。

英『Daily Mail』は、アーセナルでサポーターと衝突していた頃に比べて大人な良い選手になったとジャカのキャリアを称える。中盤からボールを散らす優秀なゲームメイカーであると同時に、ジャカはチームを統率するリーダーへと成長したのだ。

同メディアによれば、昨季の途中にはUEFAのコーチングライセンスも受講していて、指導者の道への準備も始めている。

EURO2024の初戦でハンガリーを撃破した際には、ジャカも「ライセンスの受講は、試合を違った視点で読むためのヒントを与えてくれた」と手応えを口にする。レヴァークーゼンでは指揮官シャビ・アロンソのハイレベルな指導を受けており、スイス代表にもその哲学を伝えているという。

今でこそスイスは高い完成度を誇るが、EURO2024予選ではコソボと2試合とも引き分け、ベラルーシにも引き分け、ルーマニアには1分1敗と、格下相手に結果を出せていなかった。当初チームを指揮するムラト・ヤキンは4バックを採用することも多かったが、スイスの選手からは現在使用している3バックにしてほしいとのリクエストが出ていたようだ。ジャカはそのパイプ役となり、指揮官と何度も協議を重ねてきたと語っている。

「システムについてトラブルになったことはないけど、監督が僕たちの話に耳を傾けてくれるのは嬉しい。僕たちはもう大人だし、監督とは素晴らしい関係を築いている。彼(ヤキン)は何度も僕に会いに来てくれた。デュッセルドルフで会い、夕食も共にした。互いに野心的で、成功したいんだ」

レヴァークーゼンもメインシステムは3バックとなっているため、ジャカもやりやすいだろう。予選の苦戦からスイスは見事に成長し、今では組織力でイタリアを圧倒するほどのチームになった。今夜はベスト4を懸けてイングランド代表との対戦だが、チームとしての完成度はスイスの方が上かもしれない。

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