激闘の末に敗北 ドイツ指揮官ナーゲルスマンの目には涙

監督にとって代表で初のメジャー大会だった photo/Getty Images

ベスト8で姿を消したドイツ

ドイツにとって、それはあまりにも衝撃的な敗戦だった。現地時間6日にEURO2024準々決勝が行われ、ドイツはスペインと対戦。試合は後半51分にダニ・オルモのゴールでスペインに先制されるも、試合終了間際の89分に MFフロリアン・ヴィルツのゴールでドイツが追いつく。しかし延長戦に入り、延長後半14分にミケル・メリーノのヘッドで突き放され、1−2で敗北。ドイツはベスト8で姿を消すこととなった。

試合後、ドイツの指揮官ユリアン・ナーゲルスマンはドイツの放送局『ARD』のテレビインタビューにて「涙を堪えている。選手たちのこの数週間について語るときは、感情的になってしまう。特別な時間の終わりだ」とコメント。指揮官の目は赤くなっており、次第に涙を流し、震える声でインタビューに対応していた。

この試合について、「我々は、スペインよりもゴールに近づいていた。これ以上もっといい結果を出すには2年はかかるだろう。私のキャリアにとってホームでの大会はおそらくもうないだろう」と悔しさをあらわにした。

続けて、「この国の人々とは素晴らしい共生関係を築けたし、近年はそうでなかった人々がテレビの前に集まってくれた。でも、もう1週間あったほうがよかったと思う。もし、私たちが元気のないパフォーマンスをして敗退していたら、今頃涙をこらえていることはなかっただろう」とコメントした。

ドイツは今大会、開催国として大会に挑み、開幕戦からここまでハイパフォーマンスを見せていた。相手も同じく今大会最高のパフォーマンスを見せており、難しい試合になることは予想されたが、ここで負けて終わってしまうのはあまりにもショックなことだった。

今後についてナーゲルスマンは「正直なところ、何が計画されているのか。辞任のことは考えていない。コーチングチームと私はネーションズリーグに向けてメンバーを編成する仕事をする」とコメント、9月から始まるネーションズリーグに向けて準備を始めるようだ。

開催国であり、ここまで順調に勝ち進んでいったドイツ。延長戦で起きた劇的な結末は、チーム、国民にとって胸に突き刺さるような出来事であった。

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