開幕前の優勝予想は“4番手”だったスペイン イングランド、フランス、ドイツら優勝候補を次々と撃破し7戦全勝でEURO完全優勝を果たす

スペインがEURO王者に輝く photo/Getty Images

圧倒的な完成度

イングランドとの決勝戦を制して史上最多4度目のEURO王者に輝いたスペイン。決勝戦ではハーフタイムでチームの心臓ロドリを交代せざるを得なくなるなど、アクシデントがあったものの2-1で勝利を飾った。

今大会最も高い完成度を誇るスペインの圧巻の優勝で幕を閉じたEURO2024だったが、開幕前の評価はそこまで高いものではなかった。データサイト『Opta』が開幕前にスーパーコンピューターを使って算出した優勝予想は「9.6%」となっており、イングランド(19.9%)、フランス(19.1%)、ドイツ(12.4%)に次ぐ4番手だった。

しかし、EUROが開幕すると、その評価は一変。グループステージではクロアチア(3-0)、イタリア(1-0)、アルバニア(1-0)に3連勝。5ゴール無失点という圧巻のスタートダッシュを飾った。唯一の全勝で決勝トーナメント進出を決めたスペインの勢いは決勝トーナメントでも発揮される。

グループステージ終了後に再び同メディアは優勝予想を算出したが、その際スペインは17.2%にまで上昇。この時には優勝候補最有力という声も浮上していた。ラウンド16でジョージアに3-1で勝利を果たすと、開催国ドイツに2-1、準決勝ではフランスに1-0で勝利を果たして決勝までコマを進め、決勝ではイングランドを撃破し、頂点に輝いた。

イングランド、フランス、ドイツといった開幕前に同メディアが予想した優勝予想上位3カ国を撃破し、さらに7戦全勝で優勝を果たしたスペイン代表。PK戦までもつれることもなく完全優勝を遂げたと言ってもいいだろう。

EURO連覇、2010年W杯制覇などメジャー大会3連覇を果たした2012年以来、タイトルから遠ざかっていたスペインだったが、若い選手たちも躍動した新生スペインが新たな歴史を刻んだ。


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