もう五輪のサッカーは男子より女子の方が面白い時代になった? 「女子の方はスターが勢揃いする最高品質の大会に」

昨年の女子W杯で激突した日本VSスペインのカードもパリ五輪で再び photo/Getty Images

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昨年の女子W杯効果もあって注目度は増しているか

五輪のサッカー競技において、男子よりも女子の方に注目が集まる日もそう遠くないのかもしれない。パリ五輪の開幕が近づいてきたが、今回は女子サッカーの方が魅力的なのではとの声も出ている。

大きな違いは年齢制限だ。男子は23歳以下の選手に出場権があり、そこにオーバーエイジを3名加えられるルールだ。それに対し、女子にはそうしたルールがない。女子サッカーは昨年行われたワールドカップ2023が大きな注目を集めており、そこに出場していたスター選手たちがパリに集結することになる。

なでしこジャパンもチームのリーダーであるDF熊谷紗希、MF長谷川唯、MF永野風花、昨年のワールドカップで得点王に輝いたMF宮澤ひなたらフルメンバーが名を連ねており、もちろん目指すは金メダルだ。
大会を前に、カタールのメディア『Al jazeera 』も「主な出場が23歳以下の選手に限定される男子大会と比べて、女子の方はスター選手が勢揃いする最高品質の大会となっている。2023ワールドカップの成功により、女子五輪・サッカー競技へのサッカーファンの関心はこれまで以上に高まると予想される」と特集を組んでいる。

男子の方は、毎年のようにEUROとコパ・アメリカとスケジュールが近くなる問題も発生する。そちらに出場した23歳以下の選手たちは、疲労の問題もあって五輪に参加しないケースも少なくない。

そうした問題も女子の場合はない。EUROも女子は男子と開催時期がずれており、次の女子EUROは来年、その次は2029年の開催だ。女子の方はワールドカップ、五輪、EUROとビッグコンテンツが1年おきに開催されることになり、上手くいけば更なる盛り上がりへ繋げられるはず。

今回の五輪で日本とグループC初戦で対戦するスペインも、メンバーには女子バロンドールを受賞したMFアレクシア・プテジャス、アイタナ・ボンマティも名を連ねており、昨年のワールドカップと同じ顔ぶれによる再戦だ。

男子の方では10代からトップクラブで活躍する選手が増えており、そうした選手たちはA代表の戦力になる。U-23の縛りが強いマイナス影響をもたらすことになりそうで、今後は女子サッカーの方が盛り上がりを見せていくのかもしれない。

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