新オールド・トラッフォード建設費用はなんと4730億円にも エミレーツ・スタジアム建設費用の5倍以上

新共同オーナーのラトクリフ氏 photo/Getty Images

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ラトクリフの再建計画に大きな障害

サー・ジム・ラトクリフ主導のもと、チームの再建に着手しているマンチェスター・ユナイテッド。昨季8位という屈辱を拭い去るには大規模なチームの改革が必要で、今夏はFWジョシュア・ザークツィー、DFレニー・ヨロをさっそく獲得したように移籍市場での動きも目立っている。

改革が必要なのはチームのスカッドだけではなく、ファン・ニステルローイをコーチとして招聘したようにコーチ陣の改革も行われた。また、必要以上のスタッフを抱え込んでいることから250人規模のリストラが行われることも明らかになっている。

そして、ラトクリフ氏がオーナーとなってから一貫して話題にのぼっているのがスタジアムの改修計画だ。ユナイテッド本拠地オールド・トラッフォードはイングランド屈指の名スタジアムだが、オープンしたのは1910年にまでさかのぼる。一度は空襲によって焼け落ちたが1949年に再建され、それから幾度かの修繕が加えられたが、最後に修繕を行ったのは2006年のことだ。
ラトクリフ氏はユナイテッドの象徴として「北のウェンブリー」を建設したいと明らかにしており、現在75000人ほどの収容人数を広げるためのスタンドの改修案や、敷地内にまったく新しい別のスタジアムを建設する案などがこれまで何度もメディアで取り上げられてきた。しかし、同氏の望む90000人規模のスタジアムを建設するためには、途方もない費用がかかってしまうようだ。

仮に新たなスタジアムを建てるとして、その額は最終的に25億ポンド(約4730億円)にものぼると『Daily Mail』は報じている。当初は新しいオールド・トラッフォードを2030年までにオープンさせる計画で、約20億ポンドほどの数字が提示されていたが、建設費や資材の値上がりにより、現在の見積もりではコストがさらに高くなっているという。

2019年にオープンした62000人収容のトッテナム・ホットスパー・スタジアムの竣工費は10億ポンドほどであったと伝えられている。また、やや古い話にはなるが2006年にオープンしたアーセナルのエミレーツ・スタジアムは5億ポンド未満だったという。しかしアーセナルはその後数年のあいだ資金難に陥り、補強にお金をかけられずリーグでも4位に滑り込むのがやっとという時代を長く過ごすことになった。その5倍ものお金を新スタジアムにつぎ込むとなれば、そこから数年の間、ユナイテッドは財政面でかなり苦労することにもなりかねない。

『Mirror』は、コストが「予想以上であった」と報じているが、果たしてラトクリフ氏とユナイテッドは新スタジアムの建設に踏み切るのか。

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