ドルトムントの神童ムココの争奪戦にリールも参戦へ 出場機会を求めて19歳の神童は今夏移籍を決断するのか

ドルトムントのユスファ・ムココ photo/Getty Images

ブンデスリーガの史上最年少デビュー記録保持者

ボルシア・ドルトムントのFWユスファ・ムココの去就に注目が集まっている。16歳1日というブンデスリーガの史上最年少デビュー記録を持つ同選手はドルトムントだけでなくドイツサッカー界の未来も担うことが期待されている逸材の一人だが、昨季は出場したブンデスリーガ20試合のうち先発出場は5試合にとどまるなどレギュラーポジションを掴めていない。

昨季のドルトムントではFWニクラス・フュルクルクがセンターフォワードの一番手だったが、オフシーズン中に昨季ブンデスリーガで28ゴールを記録したFWセール・ギラシがシュツットガルトから加入することが決まり、フュルクルクさえ他クラブへの移籍を検討するほどポジション争いは一層熾烈になった。

このため、ムココも夏の移籍市場で移籍を決断する可能性が取り沙汰されるようになり、さらに同選手の代理人であるパトリック・ウィリアム氏が現地メディアの取材に対して、「ユスファはドルトムントと契約する前に多くのことを約束されたが、それらは守られていない。彼は常にプレイすることと成長することだけを考えている」と発言したことでドルトムントとの間の亀裂は修復不可能と見られている。

こうした中、ドイツ紙『Bild』はフランスのマルセイユとリールがムココの獲得を検討していると報じている。マルセイユが買い取りオプション付きの期限付き移籍を希望しているのに対してリールはまだオファー内容が具体化していないという。しかし、昨季国内リーグで4位に入ってUEFAヨーロッパリーグの予備選に進むリールにはヨーロッパの舞台で戦えるチャンスがあるため、その点ではムココにとって移籍先の候補としてマルセイユよりも魅力的だろうとも同紙は伝えている。

ムココはドルトムントとの間に2026年6月末まで契約が残っていて、さらに年俸850万ユーロ(約13億円)を受け取っているとされることから、実際に同選手を獲得する場合には相当な資金が必要になるだろう。マルセイユとリール、さらには別のクラブも巻き込んだマネーゲームが勃発する可能性も十分にある。

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