新指揮官ヌリ・シャヒンによってドルトムントは生まれ変わるのか 前任者と全く違うアプローチでチーム改革を断行中

ドルトムントのヌリ・シャヒン監督 photo/Getty Images

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常に全力を要求

新シーズンのブンデスリーガ開幕まで残り2週間ほどとなる中、ボルシア・ドルトムントではヌリ・シャヒン新監督による熱血指導が連日行われている。

練習の際には大きな声で選手達を鼓舞し、喜怒哀楽も包み隠さず表現する一方、戦術や技術に関する問題点については細かい部分にまで拘って修正していくそのスタイルは、新シーズンでのタイトル獲得に期待を寄せているハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEOらクラブの首脳陣も高く評価しているという。

シャヒン監督は、選手達に全力を出しきることを一貫して要求している。アジアツアーで訪れたタイでの親善試合に0-4で敗れた後、シャヒン監督は「基本が出来ていない選手は、プレイさせない」と発言していたが、同監督の中では全力を出しきるという心構えも『基本』の中に含まれる要素の一つであるようだ。
「ある選手がチームと一緒に頑張ろうとしない場合、その選手は除外される。どんなに優れた選手であってもだ。私は、全員に出場機会を与えるためにローテーションを採用したりはしない。何人かの選手が高いレベルに達していなければ、他の数人がより多く試合に出なければならない。私は誰にも何かをプレゼントすることはしない。ほしいものがあれば自分達で掴み取らないといけない」(ドイツ紙『Bild』より)

また、クラブ内の人間関係についてもエディン・テルジッチ前監督と異なった方法を採っている。テクニカルディレクターのスヴェン・ミスリンタート氏を信頼し、同氏の意見に積極的に耳を傾けていた前監督に対して、シャヒン監督はフロントの人間による現場への介入を問題視し、ミスリンタート氏についてはロッカールームへの立ち入りを禁止しているという。

今夏の移籍市場でFWセール・ギラシやMFパスカル・グロスらを獲得して戦力を大幅に増強させたドルトムント。彼ら新戦力とシャヒン監督によるチーム改革が上手く融合するかどうかが新シーズンにおけるドルトムントの成功を左右することになるだろう。

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