PSR違反による減点の可能性、主力の放出、ストライカーが揃って負傷 昇格組レスターの前途多難な道のり

新シーズンは出遅れることになりそうなヴァーディー photo/Getty Images

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トッテナムとの初戦でシーズンがスタートする

22-23シーズンにチャンピオンシップへと降格したレスターがプレミアリーグに戻ってきた。しかし、喜びも束の間レスターにとって今季は難しいシーズンになるかもしれない。

2024年3月に収益性と持続可能性に関する規則(PSR)に違反した疑いでプレミアリーグがレスターを起訴しており、この処分が今季下される可能性が高い。エヴァートンとノッティンガム・フォレストと同様に処分は勝ち点はく奪になると予想されており、通常よりも多くの勝ち点を稼がなければ2部へ逆戻りになってしまう。

既存戦力でいえば、チェルシーに引き抜かれたキアナン・デューズバリー・ホールの穴埋めはできていない。ハリー・ウィンクスがその後任となるようだが、昨季リーグ戦で12ゴール14アシストと圧倒的な数字を残した前任者と比べると、得点力は物足りないと言わざるを得ない。
そんな中盤よりも前線はより深刻な問題を抱えている。37歳となったジェイミー・ヴァーディーは負傷の影響で開幕戦の欠場が濃厚とされており、その代役であるパトソン・ダカもランスとの親善試合で無念の負傷交代となっている。そうなると中央でプレイできるFWは若手のトーマス・キャノンのみであり、彼に託すしかないのが現状だ。

数少ないポジティブな点は新監督がスティーブ・クーパーであること。クーパーはノッティンガム・フォレスト時代にチームをチャンピオンシップからプレミアリーグに昇格させ、降格させることなくクラブを去った男だ。しかも、フォレスト時代には1シーズンで30人の新加入選手がスカッドにいる異常事態でもクラブを残留に導いている。

エンツォ・マレスカ時代とは打って変わって、ミラクルレスター時代を彷彿とさせる堅守速攻型のチームへとスタイルを変化させているレスター。残留にはベストな形であり、今後の戦いに注目したい。

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