43人もの選手を抱えるチェルシーが今季も大所帯すぎる 8月30日までにどこまで整理できるのか

指揮官マレスカはこの大所帯をどうコントロールするのか photo/Getty Images

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絶対的なスタメンも見えてこない

今夏も積極的な補強に動いたチェルシー。DFトシン・アダラビオヨ、MFキーナン・デューズバリー・ホール、FWマルク・ギウほか多数の選手が獲得されたが、現在ホームページに載っているファーストチームの選手の総数は43名にも及び、移籍市場が閉まる8月30日までに大幅な整理を迫られている。

『The Athletic』は「ピッチに立つのは誰だ?」と題しこれらの選手それぞれの状況を報じているが、監督も新指揮官のエンツォ・マレスカに変わった体制では誰が絶対的なスタメンなのかも未だに見えてこない状況にある。

まずGKからして不透明だ。おそらくロベルト・サンチェスが最初にゴールマウスに立つと思われるが、よりマレスカのスタイルに合うと思われるフィリップ・ヨルゲンセンがすぐに立場を逆転させる可能性もある。昨季後半に活躍を見せたジョルジェ・ペトロビッチの立場は厳しいようで、さらにケパ・アリサバラガを売却できるのかという問題もはらんでいる。
DFもコマが多い。おそらく絶対的な先発候補とみなされるのはEURO2024でも大活躍を見せた左サイドバックのマルク・ククレジャのみ。センターバックはアクセル・ディサシ、レヴィ・コルウィル、ウェズレイ・フォファナ、ブノワ・バディアシルに加えてアダラビオヨが候補となる。右SBはリース・ジェイムズが負傷癖を再発させたためマロ・グストが先発候補だが、アメリカツアーに招集された18歳のジョシュ・アシャンポンという新星もいる。

MFはおそらくモイセス・カイセド、エンソ・フェルナンデス、デューズバリー・ホールを中心に回していくと思われるが、昨季のほとんどを棒に振ったロメオ・ラヴィアをどう使うかも興味深い。さらにレスリー・ウゴチュク、カーニー・チュクウェメカもいるなか、今夏には18歳のオマリ・ケリーマンも獲得された。そして生え抜きMFのコナー・ギャラガーのアトレティコ・マドリード移籍は宙に浮いたままだ。

FWで絶対的と思われるのはコール・パルマーだけだろう。ニコラス・ジャクソンは昨季の活躍を考えれば先発候補だが、今季はクリストファー・エンクンクも復帰しており、さらにナポリからヴィクター・オシムヘン獲得の話も再燃している。また、獲得したばかりのペドロ・ネトにはある程度の出場機会が与えられるはずで、そうなるとウイングのミハイロ・ムドリク、ラヒーム・スターリング、ノニ・マドゥエケらの出場機会を圧迫することになる。また、ギウやティリク・ジョージら若手を残すのかローンに出すのかも不透明な状況になっている。

ローンに出すといっても、国際ローン枠6つのうちの半分はアンドレイ・サントス、アーロン・アンセルミノ、カレブ・ワイリーで使ってしまっており、限界がある。また、構想外と思われる選手はケパ、ギャラガーのほかDFベン・チルウェル、MFチェーザレ・カサデイ、FWアルマンド・ブロヤ、FWダビド・ダトロ・フォファナ、FWロメル・ルカクなどがおり、これらの売却先をあと半月の間に決めなければならない。

かなりのカオスとなっており、さらに先のE・フェルナンデスの人種差別的チャント問題によるチーム内不和もそう簡単に解決したとは思われず、くすぶっていると思われる。マレスカ監督にとって開幕前から頭が痛い状態となっているが、果たして大所帯すぎるチェルシーはチームの体をなすのだろうか。移籍期限の8月30日までに、早急なスカッドの整理が求められている。

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