アメリカ代表の監督に就任間近のポチェッティーノ 招聘のメリットとデメリットは?

就任間近といわれるポチェッティーノ氏 photo/Getty Images

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アメリカのスポーツディレクターとはサウサンプトン時代に面識あり

アメリカ代表の新監督にマウリシオ・ポチェッティーノが就任間近となっている。移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏をはじめ、各国の大手メディアが報じている。

USSF(アメリカサッカー連盟)は先月行われたコパ・アメリカで同国のグループステージ敗退という結果を受け、監督のグレッグ・バーホルダーを解任。後任として、昨季までチェルシーを率いていたポチェッティーノに目を向けた。 USSFのスポーツディレクターであるマット・クロッカーが、かつてポチェッティーノがサウサンプトンを率いていた際に下部組織の監督を務めていたため、そういった繋がりがあって今回のオファーに直結したという。

米メディア『ESPN』は、ポチェッティーノが就任した際のメリットと懸念点について触れている。メリットとして、アメリカには現在、ACミランのMFクリスティアン・プリシッチや、ユヴェントスのMFウェストン・マッケニーといった才能豊かな若い選手たちが多いため、その才能を育てる彼の能力は大きなプラスとなること。また、ビッグクラブでの経歴やトッププレイヤーの指導経験が豊富なことから、ポチェッティーノの就任はユルゲン・クリンスマン以来のチームへの熱狂を生み出すことが予想され、それがアメリカサッカーの収益につながると述べている。
一方で、ワールドカップまで準備期間が少ない中、自身の戦術をチームに落とし込められるかが懸念とされている。ポゼッションベースだった前監督とは打って変わってポチェッティーノはハイプレスをベースとする。スタイルが異なるために、それを落とし込むには時間がかかると述べている。ワールドカップまで残り2年を切った今、それらを残りの国際試合で落とし込めるかどうかがカギとなるだろう。加えてポチェッティーノ自身、ナショナルチームを率いた経験がないことにも触れており、クラブチームと違って選手たちとの日々の交流がないこと、その上で選手層が限られていることも受け入れる必要があると述べている。今ある選手でやりくりし、その選手を育て、ユースから台頭してくる選手にも目を配る必要がある。

同メディアによれば、今のところポチェッティーノとチェルシーの間の金銭的な合意がなされてないためまだ契約には至ってないが、それも時間の問題だという。クロッカーは「チームを勝たせることができる最高の監督を、アメリカ出身であろうと他国出身であろうと招聘したい 」と言及して今回の招聘に踏み切った。果たしてポチェッティーノが就任濃厚なアメリカ代表はどういうチームになるのか楽しみだ。

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