「イプスウィッチに行ったとき、プレミアリーグの夢は終わったかもと……」 32歳でプレミアの舞台に届いたMFが語る思い

リヴァプール戦に出場したモーシー photo/Getty Images

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移籍当初は3部にいた

開幕節はリヴァプールに0-2と力負けしたが、イプスウィッチ・タウンは22年ぶりにプレミアリーグの舞台に戻ってきた。昨季イングランド2部で勝ち点96を稼いで2位に入り、プレミア昇格の権利を掴み取ったのだ。

この昇格劇に特別な思いを抱いているのは、2021年からイプスウィッチでプレイする32歳のMFサム・モーシーだ。

モーシーは、イプスウィッチでプレミアリーグにの舞台に上がれるとは予想していなかったと正直な思いを口にしている。モーシーのキャリアはイングランド4部相当のリーグ2に所属していたポート・ヴェイルから始まり、チェスターフィールド、ウィガン、バーンズリー、ミドルズブラと、イングランド下位リーグでの戦いを続けてきた。プレミアリーグでプレイしたいとの夢はあったようだが、実現させるのは不可能かもしれないとの思いがあったという。
それは2021年に移籍したイプスウィッチでも変わらなかった。移籍した当初、イプスウィッチは3部相当のリーグ1に所属していたクラブだったからだ。それが2022-23シーズンに2部へ昇格し、昨季は一気に2部で2位に入ってプレミア昇格を決めた。この連続昇格はモーシーも予想していなかった展開だろう。

「イプスウィッチに行ったとき、プレミアリーグの夢は終わったかもしれないと思った。チームの目標は2部に昇格することで、そこで数年ほど良い成績を残せるかどうか。そんな感じだった。でも、フットボールとはそんな単純なものでもないんだよね」(英『The Guardian』より)。

モーシーはイプスウィッチに移籍した時のことをこのように振り返っている。30代にもなっていたため、プレミアへの夢が潰えたと思うのも不思議はない。

ただ、現指揮官キーラン・マッケナがやってきた時から少しずつ考えが変わり始めたようだ。就任当初から良い感触があったと語る。

「監督はこのクラブをビッグにしたいと言っていて、トレーニングや選手個人への指導も非常に良かった。1週目の段階から『よし、これはいい感じになる』と思ったんだ。僕たちは自分たちの歴史を描いていきたいんだ。楽しみ、競争心を持ち、勝つ意志を見せることだ」

モーシーはチームのキャプテンを任されている。リヴァプール戦は落としてしまったが、これもイプスウィッチにとっては特別な一歩だ。リーグ1で200試合、リーグ2で105試合、2部で188試合をこなしてきたモーシーにとって初のプレミアリーグでの戦いが始まった。

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