直近の3試合で17ゴールを奪ったサムライブルーの[3-4-3] 超攻撃的なWBを採用するシステムの強みと弱みとは

日本代表を率いる森保監督 photo/Getty Images

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カタールW杯のドイツ戦でも採用したシステムだ

アメリカ、カナダ、メキシコの3か国共同開催となった2026年のW杯に向けたアジア最終予選がスタートし、日本は初戦で中国と対戦した。

システムは前回のインターナショナルマッチウィークに続き[3-4-3]に。サムライブルーのこのシステムの特徴は左右のウイングバックに攻撃的な選手を配置していることで、今回の中国戦では左に三笘薫、右に堂安律が起用されている。

中国戦では相手を押し込むことができており、三笘、堂安からなる両ウイングバックは攻撃時にウイングのような高い位置を取っていた。そこから南野拓実、久保建英のシャドウ2人と連携し、最終的に大量7ゴールを奪って白星を挙げた。優秀なウイングがサイドで幅を取り、それをサポートできる選手が近い位置にポジションを取れているのだから、相手からすればかなり対応は難しくなる。
次節アウェイでのバーレーン戦でも攻撃的なウイングバックを配置する[3-4-3]がベースとなるだろう。主導権を握れるアジアの戦いでは、このシステムが最適解となっている。実際に3バックを採用した直近のミャンマー戦、シリア戦、中国戦では大量得点が続いており、3試合で17ゴールを奪っている。

一方でこのシステムには弱点もあり、それは攻撃的なウイングバックが5バック化したときに、慣れない守備のタスクをこなさなければならない点にある。また、自陣深い位置でボールを奪ったとしても後ろが重いため、押し上げるのに苦労することも付け加えておきたい。ただ、基本的にゲームを支配できるアジアの戦いでそれが表面化することは少なく、現状ではメリットだけを享受できているといえる。

アジア予選でそのデメリットと向き合わなければならないとすれば、10月のサウジアラビア戦か。前回のアジア最終予選では敗れており、苦渋を飲まされることになった。

現状左サイドバックの選択肢が少ない日本にとって[3-4-3]は最適なシステムだ。ウイングバックには攻撃的・守備的、どちらのタイプの選手も配置することができ、次節バーレーン戦では三笘、堂安以外の選手が試されることになるだろう。

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