CLでレアル、シティを止める可能性が高いのはアーセナル? 今季は欧州の舞台でも力を証明したい

アーセナルは今季こそCLで好成績を収めることができるか Photo/Getty Images

経験不足は懸念材料だが

いよいよUEFAチャンピオンズリーグの新シーズンが開幕した。出場チーム数が増加し、これまでのグループステージ制が廃された新フォーマットでビッグイヤーを手にするのはどのクラブか、世界中のサッカーファンが注目している。

もっとも優勝に近いのはもちろんレアル・マドリード、そしてマンチェスター・シティだろう。この2クラブの強さと安定感は欧州でもズバ抜けており、試合を決定づけるようなストライカーも、プレイメイカーも擁している。指揮官も百戦錬磨のカルロ・アンチェロッティとペップ・グアルディオラであり、この2チームのどちらかがビッグイヤーを手にすると予想する人は多いはずだ。

では、そのレアルとシティを止める可能性があるとしたら、どのクラブになるのだろうか。『ESPN』は出場全36クラブをランキングしているが、1位のシティ、2位のレアルに次ぐ3位につけたのはイングランドのアーセナルだ。

アーセナルは少なくとも国内リーグにおいては、シティと互角に戦えるチームだ。昨季の勝ち点差はわずかに「2」であり、直接対決では1勝1分と上回っている。シティをギリギリまで追い詰めることができたのはアーセナルだけだ。

選手の多くが絶頂期にあり、指揮官ミケル・アルテタや首脳陣と選手たちの関係性も良好に見える。2024年に入って以降、彼らはリーグ戦で一度しか負けていない。先日のノースロンドンダービーでも中心選手を何人も欠きながら、アウェイでライバル相手に見事勝利を収めてみせた。以前のひ弱さは消え去っており、確かに欧州でもベストチームの1つと言っていいだろう。

しかし同メディアは、「『よし、証明してみろ』という部分が少しある」と指摘している。それはイングランド以外のエリートチームに対する戦績の悪さ、言い換えれば欧州コンペティションでの経験値というべき部分だ。

昨季、アーセナルはベスト16でポルトと対戦し、PK戦で辛うじて勝ち上がった。もちろん勝ったことは称賛すべきだが、CLを制するようなチームであれば、もっと楽に勝っていなければならない相手だ。ベスト8で当たったバイエルンには1stレグで先制するものの、その後は2ndレグまでペースを握られたまま敗戦した。一昨年のヨーロッパリーグでスポルティングCPを相手に敗戦したことを考えても、欧州で強さを見せることができているとは言い難い。

彼らが国外の強豪相手にも互角以上の戦いを見せることができるか。その答えはおそらく10月1日のパリ・サンジェルマン戦で出るだろう。ここで競争力を見せることができれば、レアル、シティに抗しうる第3の優勝候補となれるかもしれない。


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