アントニーは「プレミアリーグに向いているとは思えない」 ユナイテッドOBオーウェンがそう語るワケ
カラバオカップでは出場したアントニー photo/Getty Images
今季リーグ戦の出場は1分のみ
マンチェスター・ユナイテッドでプレイするFWアントニー(24)について、クラブOBであるマイケル・オーウェン氏は自身の見解を述べた。『METRO』が報じている。
2022年夏にアヤックスからユナイテッドに加入したアントニー。8500万ポンドという超高額な移籍金でユナイテッドはアントニーを獲得したが、同選手は加入して以降、目立ったインパクトを残せていない。ここまでユナイテッドでは公式戦84試合に出場して12ゴール5アシストと、移籍金に見合う結果は残せてない現状だ。
カラバオカップではスタメンフル出場を飾り、今シーズン初ゴールを決めたものの、リーグ戦での出場は第2節のブライトン戦のみで出場時間は1分ほど。アマド・ディアロが台頭してきたこともあって、序列を落としてしまっている。そんなアントニーについて、オーウェン氏は次のように語った。
「アントニーがマンチェスター・ユナイテッドに加入して以来、彼を毎試合先発させるに値するほどのポジティブなプレイは見ていない。彼は明らかに才能のある少年で、彼らは彼に大金を払っているから、彼から曲を引き出し、彼を喜ばせて演奏させようと必死になっているはずだ」
「彼の特性がプレミアリーグに向いているとは思えない。素早さが足りないと思う。彼がトリックをするとき、ディフェンダーから逃れるための瞬発力やスピードがないと思う」
左利きのアントニーは右サイドからのカットインを得意のパターンとするが、これは相手に読まれつつある。縦への突破もできれば、ウイングとしての引き出しも増えるが、アントニーは右足を苦手とする。それでもかつてのロッベンのようなスピードがあれば、カットインからのシュートやクロスを絶対的な武器とできるが、アントニーはテクニックタイプでスピードを武器とするウインガーではない。そこがオーウェン氏の懸念しているポイントの1つのようだ。
今夏にユナイテッドを退団することも噂されたアントニーだが、最終的には残留し、ポジションを取り返すことを決断した。しかしオーウェン氏はアヤックス時代の輝きを取り戻すには新天地を選ぶのも1つの選択になると考えている。
「他のチームであれば彼は特別かもしれないが、現在のマンチェスター・ユナイテッドでは、過去5年、10年の選手獲得で見てきたように、どんな選手でも本当に輝くのは難しい」
「しかし、もし彼が来週の試合で先発出場したら、私は何も考えないだろう。本当に楽しみだ。彼にとっては苦戦を強いられるかもしれないと考えるには十分な材料を見たと思う。しかし、それが監督の交代であれ、チームの変更であれ、何かの変化がまた何かのきっかけとなるだろう。それは将来のことだ」
ELでも出場時間を与えられなかったアントニーが再び定位置を確保するためには、ウイングとしての引き出しを増やすことはもちろん、少ない出場時間の中でも結果を残すことが求められる。今週末にはトッテナムとのリーグ戦を控えているが、ユナイテッドでもがくアントニーに出番はあるのか。