「勝つためにバルサに来た」 新加入のベテランは窮地のチームを導けるか?

バルセロナに加入したシュチェスニー photo/Getty Images

引退選手が電撃加入

現在ラ・リーガで8勝1敗と首位をひた走っているバルセロナだが、7人以上の主力が負傷し、10月26日のエル・クラシコに暗雲が立ち込める状況となっている。

その中でも、チームで最も代えの利かない選手の一人でキャプテンを務めるGKテア・シュテーゲンが右膝蓋腱を完全断裂し、今季絶望となった影響は計り知れない。クラブの首脳陣はテア・シュテーゲンの負傷後、昨季で引退となっていたヴォイチェフ・シュチェスニーの獲得に動き、ベテランの電撃加入を実現させた。

一度は引退を決意していたシュチェスニーは、バルセロナへの加入について現在の心境を『Mundo Deportivo』のインタビューで明かしている。

「マルク(・アンドレ・テア・シュテーゲン)が怪我をする以前は、誰からのオファーも断ると決めていたんだ。でも、バルサから連絡があったとき、それが現実になるとまた違った感覚になった。僕はバルセロナにノーとは言えなかったんだ。クラブの歴史と、このシャツを着る特権を感じているからこそ、決断を変えたのであって、それ以外の何ものでもない。運命だったのかもしれないね」

途中加入ながら既にチームの主力として活躍することを期待されているシュチェスニーだが、長い現役生活の中で最後の戦いとして野心を覗かせた。

「今まで獲ったことのないトロフィーを獲りたい。少なくとも2つは空高く掲げたいし、そうすれば最後の年に何かすごいことをしたと思ってキャリアを終えることができる。それが僕にとっての大きな目標のひとつなんだ。だから、楽しい時間を過ごすためにここに来たわけじゃない。勝つためにバルサに来た。この経験の最後には、何か特別なことをしたという感覚を持ちたいんだ。一度引退を決めた選手が、バルサに来て、このクラブの歴史が要求するレベルに達することは並大抵のことではないだろう。だからこそ、僕はこのクラブの大きな歴史のほんの一部になりたいんだ」

現在のバルセロナのディフェンスラインには25歳のジュール・クンデや、17歳のパウ・クバルシ、20歳のアレハンドロ・バルデといった若く才能に溢れた選手が揃っている。その中で、これまでキャリア通算で600試合近く戦ってきた34歳のシュチェスニーの持つ経験がどのように活きてくるのか注目したいところだ。

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