意外!? “長い”ゴールキックをもっとも蹴っているのはアーセナル ラジャのキック精度を活かした新たな武器に

ロングキックから一気にチャンスになるシーンが増えている Photo/Getty Images

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イメージとは違うが

現在プレミアリーグ3位のアーセナルは、短いショートパスを巧みに繋いで相手を攻略するチームというイメージがある。確かにそれは間違いではないが、今季はもっとダイレクトなプレイが増えていると『The Athletic』は指摘している。それはGKダビド・ラジャからのロングボールである。

統計によれば、今季のプレミアリーグで40メートル以上のゴールキックをもっとも蹴っているのはアーセナルだ。アーセナルは開幕からの7試合でゴールキックの78%をロングキックでプレイしている。2番目はエヴァートンの63%だが、ショーン・ダイシのチームよりもミケル・アルテタのチームのほうがはるかに多くロングボールを使っているというデータは少々意外だ。

同メディアによれば、昨季のアーセナルが40メートル以上のロングキックを蹴った確率は34%にとどまっており、今季はその数字が跳ね上がっている。ブライトン戦、マンチェスター・シティ戦で10人となったことを考慮に入れたとしても、これは意図的なものだと考えられる。データサイト『FBREF』で確認すると、今季ラジャが試みた235回のパスのうち、ショートパスが31回、ミドルレンジパスが79回、ロングレンジパスは125回にも及んでいる。
ちなみに他のポゼッション型のチームは、ほとんどのゴールキックを自陣のボックスの幅の中に留めている。特にトッテナムはこれまで一度もロングボールのゴールキックを蹴っておらず、明確な違いが見られる。

チームのCFとして空中戦に強いカイ・ハフェルツが固定されたことも要因のひとつに挙げられるかもしれない。ハフェルツはサイドに流れてボールを受ける傾向があり、おそらくこれもセットプレイコーチであるニコラ・ジョバーの指示だろうと『The Athletic』は指摘している。ラジャのキックからブカヨ・サカやガブリエウ・マルティネッリを一気に走らせるシーンも多くあり、今季のアーセナルは意外なところからチャンスを作り出している。

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