他チームもブレントフォードのキックオフ戦術を真似すべき? 「先制点を取ったチームは平均2.3ポイントを獲得する」

電光石火の先制点を奪うブレントフォード Photo/Getty Images

電光石火のゴールを生み出す

サッカーにおける戦術はめまぐるしく変化し、今日ではどれだけ新たなアイデアを具体化できるかで勝敗が分かれることもある。アーセナルのセットプレイ戦術などはその1つだろう。

プレミアリーグでは、他にも注目すべきユニークな戦術を実践しているチームがある。現在13位のブレントフォードである。このチームは第4節マンチェスター・シティ戦、第5節トッテナム戦、第6節ウェストハム戦において、開始1分以内に先制点を決めている。これはプレミアリーグ新記録だという。

キックオフからの電光石火のゴールを狙う。これが他のどのチームもやっていない、ブレントフォードのユニークな戦術だ。キックオフも一種のセットプレイであり、デザインすることが可能だ。ブレントフォードはキックオフ時にハーフウェイライン上に複数の選手を並べ、一気にゴール前に殺到する。シティ戦、トッテナム戦ではブレントフォード側から見て右サイドに意図的に密集を作り出しており、数的優位を作って一気呵成にボールを前方へ運んだ。まずコイントスで勝てるかどうかという不確定要素があるものの、開始数秒で優位な局面を作り出していたことは注目に値する。

米『ESPN』は、この戦術を他のチームも真似すべきかと投げかけている。同メディアによれば、サッカーで先制点を挙げたチームは平均2.3ポイントを挙げることができるという。統計的に見れば、やらない手はないと言える数字だ。ブレントフォードは残念ながら逆転されてしまうことが多いのだが、もしシティやリヴァプール、アーセナルといった強豪がこれを実践し、またたく間に先制点を挙げることができたなら、相手は相当に厳しい戦いを強いられることになるかもしれない。

もちろんボールを奪われればいきなりピンチを招くことにもなるが、実際にブレントフォードは得点を奪うところまで漕ぎ着けており、開始早々から優位に立つことができている。トーマス・フランク監督の戦術を真似するチームは今後出てくるのか。少なくとも研究に値するテーマであることは確かだろう。




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