アルテタは今こそ決断せよ! 負傷者続出はアカデミースター成長のチャンス、ペップやクロップも若手を積極起用した

リヴァプール戦でも起用されたルイス・スケリー Photo/Getty Images

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カラバオ杯プレストン戦は絶好のテストの場

プレミアリーグ第9節でリヴァプールと戦い、2-2と引分けたアーセナル。負傷者が続出するなかでリヴァプールとドローは健闘したとも言えるが、後半にDFガブリエウ・マガリャンイスとDFユリエン・ティンバーが負傷離脱してしまい、さらなる怪我人を増やすことになってしまった。

負傷の程度は明らかになっていないが、『THE Sun』によればガブリエウには内側即副靭帯損傷の疑いがあるといい、そうなった場合は6週間ほど離脱してもおかしくないという。ティンバーは復帰したばかりだったが、無理な起用が祟った形か。

FWブカヨ・サカは戻ってきたものの野戦病院状態であり、まだシーズン前半だということを考えるとアーセナルの見通しは明るくない。特にプレミア随一ともいわれる陣容を揃えたはずの守備陣は怪我人続出でまったく人数が足りておらず、その状態でCLも含めた過密日程を戦い抜いていかなければならなくなった。
しかしまだ希望はある。ティンバーの代わりに投入されたDFマイルズ・ルイス・スケリー(18)は次第に出場時間を伸ばしており、この試合でも囲まれながらテクニカルかつ冷静にプレスを回避するシーンなどが見られた。今季は10人となったマンチェスター・シティ戦にも出場。ビッグマッチで経験を積んでおり、今ではオレクサンドル・ジンチェンコよりも信頼されているふしがある。アルテタは彼を起用しはじめたように、今こそアカデミーのスターたちを信頼し、積極的に使っていくべきではないか。

前線にはイーサン・ヌワネリ(17)という巨大な才能がいる。リーグ戦では未だ23分という出場時間しか与えられていないが、短いなかでもキラリを光るものを見せており、カラバオ杯のボルトン戦では2得点と大活躍している。また、このボルトン戦ではジョシュ・ニコルズ(18)が右サイドバックで先発し、アシストを記録。途中出場したマルディーニ・カクリ(19)は若手と思えない風格と風貌を備えたCBで、足元のテクニックも持ち合わせると評される選手だ。

アーセナルの次の試合はカラバオ杯のプレストン戦で、これらの若手を再びテストし、実戦経験を積ませるには絶好の場となる。あまりターンオーバーを好まず若手の起用にも慎重なアルテタだが、彼らをファーストチームの戦力として積極的に組み込んでいく決断が今こそ求められている。

ペップ・グアルディオラやユルゲン・クロップなど、プレミアリーグで歴史に名を残す名将は若手の起用にも積極的で、近年ではリコ・ルイスやコナー・ブラッドリーなどのアカデミースターを花開かせてきた。アルテタもこの危機を乗り越え、ペップやクロップに比肩する存在となるためには、ヘイルエンダーたちを上手に起用していくことが必要かもしれない。その勇気はいずれチームを助けることにもつながるはずだ。




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