香川真司、ゲッツェらとブンデス連覇したドルトムントの記憶 香川と縦関係築いたFWは「当時のドイツで最強のチームであることを証明できた」

香川と一緒にプレイしたバリオス(左) photo/Getty Images

最高の思い出だったと振り返る

今でもドルトムントはドイツを代表する名門クラブであり、昨季はチャンピオンズリーグ準優勝の成績を残すなど強さを誇っている。

とはいえ、やはりユルゲン・クロップの下でブンデスリーガ連覇を果たした2010年からの2年間が1つのの最強時代と言えるだろう。2010-11、2011-12シーズンのブンデスリーガを制した当時のチームは今でも特別な記憶としてサポーターの中に刻まれている。

そのチームで最前線を務めた選手の1人が元パラグアイ代表FWルーカス・バリオスだ。2010-11シーズンのチームはバリオスを頂点に、2列目にはドイツに衝撃を与えた香川真司、まだ若手だったマリオ・ゲッツェ、ヤクブ・ブワシュチコフスキ、ケビン・グロスクロイツらクロップの要求をこなせる職人気質な選手も揃っていた。

それを中盤からコントロールするヌリ・シャヒン、スヴェン・ベンダー、最終ラインを束ねたのは成長途中だったマッツ・フンメルス、ネヴェン・スボティッチと、かなりの実力者が揃っていた。



今回バリオスは『Transfermarkt』のインタビューにて、当時のチームが特別な思い出として残っていると語っている。

「(ブンデス連覇は)ユニークな経験だったし、今でもあのタイトル獲得は評価してもらっている。最高の思い出があるよ。当時の我々は強敵に向かっていく若いチームだった。あのチームで重要なゴールを決められたことを嬉しく思う。当初はロッベン、リベリ、シュバインシュタイガーらがいるバイエルンに苦しんだけど、徐々に彼らとの対戦も慣れた。連覇を果たした時には、当時のドイツで最強のチームであることを証明できたね。タレント力だけでなく、戦術面、メンタリティ、そしてクロップのような優れた指導者の存在が重要なんだ」

ただ、当時のバリオスには強烈なライバルがいた。急激に伸びてきたロベルト・レヴァンドフスキだ。2010-11シーズンはバリオスが1番手、レヴァンドフスキは2番手だったが、バリオスは2011-12シーズンの序盤を怪我で離脱。その間にレヴァンドフスキが評価を上げ、2011-12シーズンはレヴァンドフスキが1番手となった。

そのレヴァンドフスキは現在もバルセロナで得点を量産しており、バリオスもそのことを喜んでいる。

「(2011-12の開幕は)筋肉系の怪我で4ヶ月近く試合に出れなくて、その間にロベルトがチャンスを掴んだ。2012年には彼がチーム得点王になっていたからね。あのドルトムントでスタメンに入るのは簡単ではなかった。ギュンドアンやペリシッチでもプレイしないことがあったし、それが僕たちの競争力を示していたと思う。ロベルトが成功を収めるためにどれだけ努力してきたか知っているからね。僕たちはポジションを争ったけど、重要なのはチームだ。スタメン、途中出場問わず、同じ方向を向いて良い結果を残すだけだよ。彼らと歴史を作れたことを嬉しく思う」

クロップ政権下ではCL準優勝を果たした2012-13シーズンのチームも強かったが、やはりブンデスリーガを連覇したチームは特別か。当時は香川真司のインパクトも相当なものがあり、バリオスと香川の縦関係を楽しんでいた日本のサッカーファンも多いはずだ。

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