ここぞという場面で活躍
ラツィオで好調を維持するペドロは、37歳になった今でも依然として野心に燃えているようだ。そして引退前にラツィオでタイトルを獲得したいと希望を明かしていたが、その詳細な胸の内を『EL DIA』のインタビューで明かした。
彼はこれまでバルセロナやチェルシーで成功を収めてきたスター選手。そんな彼は近年、出場機会が減り、徐々に年相応の衰えを見せ始めているかに見えた。ところが今シーズンはセリエAとヨーロッパリーグの12試合で6ゴール2アシストを記録。最近ではFCポルト戦で劇的な決勝ゴールを奪う活躍を見せ、その気運を全く吹き飛ばした。彼の活躍もあってチームも好調をキープし、ヨーロッパリーグでは無敗で、リーグフェーズにおいて首位に立っている。
そんな彼は、このインタビュー内でまず自身のキャリアについて振り返った。「私は幸せで、光栄に思っている。チャンピオンズリーグ、ワールドカップ、そして歴史上最高のチームであるスペインとバルセロナでのプレイを含め、キャリアの中で25個のトロフィーを獲得できるとは思ってもいなかった」と意外な言葉を残した。
そして2020−21シーズンにローマへと移籍して以降は、トロフィーを一つも手にしていない状況であることを自ら指摘し、「もちろんラツィオで何かを勝ち取りたい。イタリアでのシーズンを除いて、これまですべてのシーズンでタイトルを獲得してきたからね。私たちは好調でヨーロッパリーグで首位に立っている。どこまで行けるか見てみよう。私はもうひとつのトロフィーを獲得してから引退したいと思っているよ」とタイトル獲得の目標を諦めていないことと、既に自ら引き際も見据えていることも明かした。
彼が語る通り、年齢的に引退を見据えていることは当然かもしれないが、今シーズンの活躍によりラツィオは契約延長のオファーを用意しているとも噂されている。キャリアを終えることを想定しつつも、自身もまだ戦力として十分戦えることも同時に実感しているのだろう。彼は最後に「昨シーズンと比べて、私の役割はより重要になっている。私はチームで最年長で、自分が知っていることを彼らに教えようとしている。そして評価されていると感じている。その時が来たら、自分の将来について決断するつもりだが、今は残りのシーズンを楽しみたいだけだ」と語った。
今シーズンのラツィオの戦いぶりを見れば、ペドロの目標を叶える実力が十分備わっていることがわかる。果たして、シーズン終盤には彼が笑顔でトロフィーを掲げる姿が見られるか、今後の彼らの奮闘に注目だ。