19日に行われるワールドカップアジア3次予選(最終予選)で日本はアウェイで中国と対戦する。最終予選もここから後半戦へと入っていく中、日本は現在グループで首位を独走。2位との勝ち点差は7ポイントまで広がっており、中国戦に勝利し他会場の結果次第では、8大会連続出場に向けて王手となる可能性もある。そんななか、相手の中国はというと日本戦に向けて消極的な記事を出すメディアが多く見られる。初戦で0−7で大敗したことが大きく響いているのか、勝つのはおろか引き分けでも御の字と試合前からすでに白旗を振っている様子だ。
しかし一部のメディアは試合を盛り上げるためにもポジティブな話題を取り上げている。中国大手メディア『捜狐』では中国が日本に付け入られる3つのポイントを紹介。「日中の戦いはまだ始まっていない。AFCは中国に3つのプレゼントを用意」と題し、「もし中国が並外れた力を発揮し、ホームでの優位性を利用して日本に勝利できるならグループ2位で出場することも夢ではない。理論的には日本戦で勝ち点3を取れる可能性は無いわけではない」と強調している。
中国が日本に勝利できる可能性がある要因として、①日程面、②欧州組のコンディション面、③闘争心の3つの面で中国の方が有利であると言及。①日程面では、前回の日本とインドネシアの試合が中国の試合より1日後に行われたため、日本は中3日で試合に臨む必要があることで休みが少なく、同時にアウェイでの連戦における疲労も少なからずあることから、中国の方が有利に進むだろうと言及している。
②欧州組のコンディション面では、日本には多くの欧州組がいることから、彼らはその後のリーグ戦のために気を取られなければならないこと、コンディション面でクラブに戻って試合に出場できないなんてことは避けたいので、フルで試合に臨んでくる可能性は高くないと推測している。
そして③の闘争心は、この試合における日本の闘争心は中国と比べてそこまで高くないと言及。本来であればこのグループにてオーストラリアとサウジアラビアと本戦出場となる2枠の椅子を争うことが予想されていたが、この2カ国がつまずいていることから勝ち点差が開き、現状余裕があることを指摘。仮に日本が今回の中国に敗れても、次のホーム2連戦で連敗さえしなければ、グループ首位通過で2026年ワールドカップ出場は確実と言えるだろうと述べている。そのためこの試合で敗れても、そこまで大きなダメージにはならないので、日本が初戦のように戦意剥き出しで臨んでくる可能性は低いと推測。それは中国にとって朗報であると言及している。
中国はここまで2勝3敗の勝ち点6で3位サウジアラビアに次ぐ4位に浮上。序盤に日本、サウジアラビア、オーストラリアの3カ国に連敗するも、その後のインドネシア、バーレーンに勝利し目標にしている4次予選圏内に到達。グループは2位以下の勝ち点が非常に拮抗しているため、ストレートインできる2位にも手が届く位置にいる。そのため日本に一矢報いることができれば、夢のワールドカップに近づくことができるだろう。日本からすれば難なく勝利して欲しいところだが、果たして年内最後の試合を勝利で飾れるか。