チェイス・アンリにも影響あり? シュツットガルト指揮官が去就に言及 早期のステップアップには消極的

シュツットガルトのセバスティアン・ヘーネス監督 photo/Getty Images

ビッグクラブが関心示す42歳若手指揮官

今季開幕前にシュツットガルトのセカンドチームからトップチームへ昇格したばかりのチェイス・アンリが、順調に出場機会を得ている。リーグ戦では10試合中8試合に出場し、そのうち5試合で先発フル出場。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でもレアル・マドリード戦やアタランタ戦に出場し、欧州トップクラスのプレイヤー達と対峙した。

対人守備で強さを発揮する一方、攻撃時のパスやドリブルの精度にはまだまだ改善の余地があるチェイスがコンスタントに出場機会を得ている要因としては、指揮官であるセバスティアン・ヘーネス監督の存在が大きい。2022-23シーズン終盤に監督に就任して以降、ヘーネス監督は伊藤洋輝(現バイエルン・ミュンヘン)ら若手を積極的に起用し、チームの立て直しに成功。昨季はブンデスリーガでレヴァークーゼンに次いで2位に入る躍進を遂げた。この方針に沿って、多少の改善点があってもヘーネス監督はチェイスを思い切って起用しているのだろう。

一方、名門シュツットガルトの復活によってヘーネス監督の去就に注目が集まり始めている。既に昨季途中からバイエルンが次期監督候補としてリストアップし、さらにはマンチェスター・ユナイテッドやチェルシーの関心も伝えられるなど、ヘーネス監督はいまや欧州各国のビッグクラブが注目する指揮官の一人に数えられていることから、来年夏以降にステップアップを果たす可能性も十分にある。

しかし、ヘーネス監督自身にシュツットガルトをすぐに去るつもりはないようだ。ドイツ紙『Sport Bild』の取材に応じた同監督は、「様々なクラブが興味を持ってくれていることは聞いていたが、私自身はそういう話が出て来る数カ月前にシュツットガルトに残ると決めていた」と昨季について振り返り、さらに「私はシュツットガルトとだけ将来についての話をする。シュツットガルトを他のクラブと比較するようなことはしない。このクラブには大きなポテンシャルがある。それを最大限に引き出す手助けをするのは私にとって非常に刺激的なことだ」とも語り、このままシュツットガルトで指揮を執ることを望んでいると強調した。

良い流れが生まれつつあるシュツットガルトに残ってクラブの発展に貢献することがヘーネス監督にとって目下最大のモチベーションであり、そのため指揮官の交代は当分の間なさそうだ。このことは、トップチームで存在感を増しつつあるチェイスにとっても追い風となるだろう。

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