連戦を前にバイエルン指揮官がカウンター対策を直接指導 守備陣からは高評価相次ぐ

バイエルンのヴァンサン・コンパニ監督 photo/Getty Images

唯一の泣き所

無冠に終わった昨季からの巻き返しを狙うバイエルン・ミュンヘンでは、22日(現地時間)にアウクスブルクとのミュンヘンダービー、26日にパリ・サンジェルマン戦、そして30日にボルシア・ドルトムントとのナショナルダービーと今週末から来週にかけて重要な試合が続く。

ブンデスリーガでの首位キープやUEFAチャンピオンズリーグ(CL)リーグフェースでのトップ8入りに向けて、この3試合はどれも負けられない戦いとなるが、カギとなってくるのは相手のカウンター攻撃に対する守備対応だろう。

ヴァンサン・コンパニ監督が指揮を執る今季のバイエルンは相手ボール時に前線の高い位置からプレッシングを開始するのが特徴的だが、これによって自分達のディフェンスラインとゴールキーパーの間に大きなスペースが生まれ、CLでのアストン・ヴィラ戦やバルセロナ戦のように、そのスペースをカウンター攻撃で使われて失点を許す場面が多い。今後の対戦相手も同じような攻撃を狙ってくることは十分に予想される。

そのため、ドイツ紙『Bild』によると、コンパニ監督は19日に行われたチーム練習でこのカウンター対策に取り組んだようだ。相手陣地から蹴り込まれるロングボールに反応してハリー・ケインら攻撃役の選手達が走り込んでくるのをセンターバックが抑えるという練習で、コンパニ監督はダヨ・ウパメカーノやキム・ミンジェ、エリック・ダイアーに対して身振り手振りを交えながらポジショニングなどを細かく指導し、修正に努めた。

この日の練習のように、選手と積極的にコミュニケーションを取り、時には自らプレイして見本を見せることもあるコンパニ監督は、既に選手達から絶大な信頼を得ている。『Bild』の取材に応じたウパメカーノは、「監督とはとても上手く行っている。僕の成長を手助けしてくれる存在なので、彼がいてくれて本当に幸せだよ。昨シーズンと比べて大きく成長することができた」と語り、さらにキム・ミンジェも「監督は、僕ら全員に対して求めていることをとても具体的に説明してくれる」と指揮官のスタイルを歓迎している。

唯一の泣き所とも言えるカウンター対策が改善すれば、バイエルンが3連戦を全勝で乗り切る可能性も十分にあるが、果たして練習の成果を発揮できるのだろうか。

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