かつて五輪やアジアカップにて活躍したアジアのテクニシャンMF 日本も苦しめられたUAEのアフロヘアーの天才司令塔の今

一時期はUAE代表の象徴となる選手だったMFオマル・アブドゥルラフマン photo/Getty Images

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現在フリーのオマル

かつてUAEの天才司令塔と呼ばれたMFオマル・アブドゥルラフマンという選手を覚えているだろうか。

若い頃からUAEより出てきた天才レフティーと評されたこの選手。2012年のロンドン五輪で頭角を現し、マンチェスター・シティのトライアルを受けた実績のあるUAEのアフロがトレードマークのMFだ。この選手は過去に日本代表とも何度か対戦したことがあり、我々日本サッカーファンからしたら苦い思い出が残る選手だ。2015年のアジアカップでは準々決勝でオマル擁するUAE代表と対戦し、PK戦の末敗れた。また、2018年ワールドカップ・ロシア大会のアジア最終予選の初戦で対戦した際にも出場。ホームでの試合ながら1−2と敗れ、この試合でもアフロヘアの天才児は、華麗なテクニックでカウンター攻撃のタクトを振るった。

プレイスタイルを見るに、利き足である左足からのスルーパスや、南米選手のようなトリッキーなテクニックを持ち合わせており、視野が広く非常に厄介な選手であった。これらの活躍から欧州の様々なクラブからも注目を集めていたが、彼のキャリアは思ったほどスムーズには進まなかった。
オマルは2018年にそれまで所属していたUAEのアル・アインからサウジアラビアリーグのアル・ヒラルに期限付き移籍。しかし直前の代表戦で前十字靭帯断裂の大怪我を負い、リーグ戦をほぼ棒に振ってしまった。この怪我が後のキャリアに響いてしまい、その後は古巣であるUAEのクラブを転々とするも目立った活躍はできず、代表でもしだいに招集されなくなり、2024年11月現在でフリーとなっている模様。中東メディア『KOOORA』はこのオマルの転落してしまったキャリアについて紹介したことがある。転落の要因について「フィジカル的な要因であることに変わりはない。特に全盛期の彼はフィジカル的な成長の可能性など気にしていなかったし、この選手が負った十字傷の影響が大きかった」と怪我の影響が大きく響いていたことを述べた。

今年で33歳となったオマル。現在はそれまでトレードマークだったアフロヘアーではなく、散髪しショートヘアーになった模様。果たして今後、この天才司令塔MFのプレイを再び見られるのだろうか。


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