アジア杯2連覇の王者が最終予選で中国より酷い17失点…… “実力”でW杯出場権を勝ち取りたいカタールはどうした

今も攻撃の中心はアフィーフだ photo/Getty Images

現在は4位と苦戦中

開催国として2022ワールドカップにて初出場を果たしたカタール代表。次なる目標は、実力で2026ワールドカップ出場権を獲得することにある。

しかも今大会からは出場国が48に増加し、アジアの出場枠も8.5に拡大。アジアカップ2019、2023と連覇しているアジア王者カタールがワールドカップ出場権を獲得するのは容易かと思われた。

しかし、アジア最終予選・グループAに入るカタールは第6節を消化した時点で4位と苦戦中だ。今月はウズベキスタンにこそ3-2で勝利したが、続くUAE戦は0-5のスコアで大敗。すでにカタールは最終予選で17失点を喫しており、これはグループCで最下位に沈む中国の16失点をも超えるワーストの数字なのだ。

なぜカタールは結果が出ていないのか。『ESPN』が注目しているが、考えられる1つの理由は前回の2022ワールドカップに全ての情熱を注ぎすぎたということだ。開催国として2022年大会での成功にこだわっていたカタールには、長期的ビジョンが欠けていたのではないかとの見方だ。

強力ではあるが、攻撃の中心は今も変わらずアルモエズ・アリとアクラム・アフィーフの2トップだ。彼らを脅かすようなアタッカーは出てきていない。DFブーアッラーム・フーヒー(34)、MFアブドゥラジズ・ハーティム(34)、MFイスマーイール・ムハンマド(34)などベテラン選手もおり、若手育成が十分に進んでいないと言えるか。

また指揮官交代の影響もある。2017年からカタール大会までを指揮したフェリックス・サンチェス体制が終わり、2023年からはカルロス・ケイロス体制を挟み、昨年の冬よりスペイン人監督のティンティン・マルケスがチームを指揮している。

特長的なのは、試合によってシステムが変わっていることだ。10月のイラン戦(1-4)、キルギス戦(3-1)では4バックをベースにしていたが、今月の予選では2試合とも3バックを採用しており、同メディアは未だにベストなシステムが見つかっていないのではないかと疑問視している。

現在カタールの勝ち点は7ポイント。首位のイランとは9ポイント差、2位のウズベキスタンとも6ポイント差がついている。今予選は4位のチームにもプレイオフへ回る権利があるが、今の状態で出場権を獲得できるかは怪しいところだ。

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