シティ5連敗の理由は中盤の世代交代失敗にある? ギュンドアン、デ・ブライネらに長年頼り続けてきたツケ

ペップはこの状態を打開できるのだろうか photo/Getty Images

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中盤の守備が機能せず

プレミアリーグ第12節マンチェスター・シティはトッテナムと対戦した。

キックオフ直後はシティが優勢だった。ロドリ、マテオ・コヴァチッチと2人のアンカーを欠く中で、イルカイ・ギュンドアンとリコ・ルイス、ベルナルド・シウバの3人で中盤を組み、攻撃を前進させた。しかし、序盤でゴールを仕留めることができずにいると、13分に得点を許してしまう。さらにその7分後の20分には自陣でのミスから再びジェイムズ・マディソンにゴールを決められ、早くも2点のビハインドを負うことに。

その後はケビン・デ・ブライネやジャック・グリーリッシュを投入するも、流れを変えることができず、ホームで0-4の大敗を喫してしまった。これでプレミアリーグでは3連敗、順位でいえば未だ2位ではあるものの、3位チェルシーとの勝ち点差は1ポイントとなっており、序盤戦の貯金を使い果たしてしまった。
22-23シーズンに3冠を達成したシティの強みは堅守だったが、今季はそれが失われている。もちろん最終ラインに怪我人が続出したことも要因の1つだが、中盤の強度不足も理由の1つではないだろうか。

このトッテナム戦では敵陣でのボールロストに対し、シティの選手が相手にプレッシャーをかける場面がみられたが、簡単に剥がされるシーンが散見された。そのため中盤がフィルター役として機能しておらず、最終ラインは難しい対応を強いられていた。プレスバックも遅く、ギュンドアン、ルイス、シウバのトリオでは少し厳しいのかもしれない。

そうなってしまったのも、中盤の補強が失敗続きだったことが原因だろう。ロドリ、ギュンドアン、シウバ、ケビン・デ・ブライネがアンカーとインサイドハーフの2つのポジションを長年支配してきたこともあり、カルビン・フィリップス、マテウス・ヌネスの2人は中盤でポジションを奪うことができなかった。コヴァチッチに関してもロドリがいれば出番を与えられていたかは怪しく、シティは中盤の世代交代に失敗してしまった。前述の4人はロドリを除いて3人が30代、ロドリも28歳と若くはない。

これまで通りゲームを支配できないのであれば、中盤の先週にはより運動量が求められニコ・オライリーら若手の抜擢、今冬での補強が必須となるだろう。

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