シティを離れたパーマーに付けられた大きな差 “プレミアシーズンMVP”フィル・フォーデンが輝けない理由

昨季の輝きを失っているフォーデン photo/Getty Images

未だ1アシストはあまりにも物足りない

これまでのマンチェスター・シティの攻撃をけん引してきたケビン・デ・ブライネは近年負傷での離脱が多くなっており、昨季はアカデミー出身のフィル・フォーデンが中盤でベルギー代表MFの役割を継承し、プレミアリーグ、CL等全コンペティションで53試合に出場して27ゴール12アシストと圧倒的な数字を残した。プレミアリーグではデクラン・ライスやチームメイトのロドリらを抑えて年間MVPに選出されており、飛躍の年となった。

しかし、今季は怪我で出遅れてしまい、プレミアリーグ第5節アーセナル戦から継続してピッチに立っているものの、ここまではリーグ戦9試合でわずか1アシストしか記録することができていない。2歳年下で同じくシティユース出身のコール・パーマーは今季も大活躍で、12試合に出場して7ゴール5アシストと、大きく差をつけられてしまった。

今季フォーデンの数字が伸びないのは、シンプルな決定力の低下だろう。大敗した直近のトッテナム戦での『Manchester Evening News』の採点でも「ゴール前での鋭さが昨シーズンからまだ戻っていない」と指摘されており、決定力を取り戻す必要がある。

他の要因としては、WGに怪我人が続出し、フォーデンがサイドで起用されてしまっている点にある。昨季判明したようにフォーデンは中央のライン間で輝く選手であり、サイドでドリブラー役を任せれば並の選手になってしまう。複数のポジションでプレイできるユーティリティ性は強みの1つだが、ポジションを固定されないことでフォーデンにもやりにくさが出ているのだろう。

トッテナム戦ではケビン・デ・ブライネが復帰し短い時間の中でも存在感を示すなど、さすがのパフォーマンスを披露しており、今後はますますフォーデンの中盤でのプレイタイムが減ってしまうのかもしれない。

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