ラニエリ監督、初陣に敗戦も首位ナポリに粘り強い戦いを見せたチームに好感触 「パフォーマンスに満足」「やるべきことは山ほどあるが、前向きな気持ち」

新たにローマの指揮官となったラニエリ監督 photo/Getty Images

ローマはチャンスも作り、勝敗は紙一重だった

ローマのクラウディオ・ラニエリ監督が、初陣で黒星を喫するも前向きなコメントを残している。

ローマは先日、イヴァン・ユリッチ監督を解任し、その後任に73歳の名将ラニエリを選んだ。ラニエリ監督にとってはローマは3度目の指揮となるが、11月25日に首位ナポリとの一戦で初陣を迎えた。

試合は首位のナポリに0-1で惜敗。試合後のコメントでジャロロッシの指揮官は「選手たちのパフォーマンスには満足している。今週中に話すことになるミスもいくつかあったが、ハングリー精神と軌道に戻ろうとする決意はあった。やるべきことは山ほどあるが、前向きな気持ちだ」と語った。

そのラニエリ監督は、0−0で折り返した後半から4バックのフォーメーションを3バックに変更。この意図についてはこう明かした。

「こうすることで、我々はより堅実になり足場を築けると思った。後半はもっとボールを保持することを目標にしていたが、それを達成できた」

この言葉から試行錯誤して勝利を模索するラニエリ監督の姿勢が窺えるが、そのフォーメーション変更に一定の成果を得たようだ。失点は喫したものの粘り強く守り続け、65分にはセットプレイからのヘディングシュートが惜しくもクロスバーを叩いた。勝敗については紙一重の部分もあった。

ただ采配については疑問点もあった。エースのパウロ・ディバラを試合終了間際に投入したことだ。ラニエリ監督は、それについてはこう述べている。

「ディバラは最後の数分で敵を危険にさらした。彼は魔法の帽子から何でも引き出せるからだ。彼は昨日から痛みを感じていなかったので、私はOK、やってみようと言った。今週中には万全になると思うし、ロンドンでのトッテナム戦に出場できるかどうか見てみよう」

おそらく不調を極めるローマの現状において、さらに限られた戦力で、首位チーム相手に善戦できたと感じているからこそ、このように前向きなコメントを残したのだろう。確かにここ数試合、失点を重ねてしまう試合が目立っただけに、粘り強い守備は一定の評価を与えることができる。

もしかしたら今後の焦点は、この粘り強い戦い方をどう再現するかにかかってくるかもしれない。解任されたユリッチ監督もかつて、選手各々の集中力が持続せず、調子の波が激しいという趣旨のコメントを残していた。ラニエリ監督ならどのようにこの問題を解決し、試合でタクトを振るうか注目だ。

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