ダニ・セバージョスはクロースの穴を埋められる存在? レガネス戦で見せた中盤での安定感のあるプレイ

レガネス戦で安定感のあるプレイを見せたMFダニ・セバージョス photo/Getty Images

怪我が多いことがネックだが

DFダビド・アラバやダニ・カルバハルなどの怪我人が多発し、攻撃面ではFWヴィニシウス・ジュニオールとキリアン・ムバッペの共存がうまくいっておらずと開幕から調子が上がらない様子のレアル・マドリード。不調の大きな要因として、やはり昨季で引退したトニ・クロースの存在が大きく影響しているだろう。長らくチームの攻撃のタクトを振るってきたこのMFの代わりとなる選手がいないため、攻撃面において創造性が不足しチャンスを生み出せずにいる。指揮官であるカルロ・アンチェロッティも、今いる戦力でなんとか解決策を探すもなかなか見出せずにいた。

しかし先日のレガネス戦でその解決策が見つかったかもしれない。スペイン紙『MARCA』は「レアル・マドリードは、クロースの件をこの試合で解決した」と題し、4試合ぶりに出場したMFダニ・セバージョスを評価。「MFエドゥアルド・カマヴィンガ、MFジュード・ベリンガム、そして時にはMFアルダ・ギュレルにサポートされたセバージョスは、試合のテンポをコントロールする術を心得ており、レアル・マドリードに違った表情を与えるためにクロースのスタイルを少し取り入れた」と報道。味方のサポートもありながらチャンスを生み出していたと言及している。

実際にこの試合において安定感があった。正確な縦パスやサイドチェンジで攻撃の舵ををとり、守備も難なくこなし、後方でしっかりとボール回収して再び攻撃に繋げる。全体のパス89本のうち失敗したのは4本のみ、ロングパスも7本のうち6回を成功させるなどほとんど正確に配給し、どことなくクロースのようなプレイが見られた。このおかげでベリンガムがゴールに近い位置でのプレイに参加できて、チームの攻撃力を増すことができるようになった。結果的に試合は3−0で快勝し、前線のムバッペ、ヴィニシウスも結果を残した。

この試合だけでセバージョスが今後のクロースの穴を埋められるかどうかは判断できないが、現在負傷者が多いことから今後も多くのチャンスをもらえることは確かだ。今後とも出場した際にこの試合で見せたプレイを継続できれば、チームに不可欠な選手となるだろう。問題は本人も怪我が多いこと。同紙によれば、アンチェロッティはセバージョスのことを高く評価しているものの、怪我が多いことから試合に出す際は慎重に判断する必要があるという。すでにシーズン序盤の9月に右足首の靭帯を損傷して数試合欠場したセバージョスだが、今後はコンディション面もしっかり整えて改善する必要もあるだろう。

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