デ・ブライネはもう絶対的な存在にはなり得ないのか 復帰後の出場わずか「72分」、不仲説をペップは否定もコンディション低下は明らか

昨季は復帰後も輝いたが……

プレミアリーグ4連敗、公式戦7戦勝利なしと絶不調に陥っているマンチェスター・シティ。ロドリの不在、ハーランド封じなど不調の原因はいくつか指摘されているが、あれほど完璧を誇ったチームがここまで停滞するとは誰も予想していなかったのではないか。現在はリーグ5位と、ついにトップ4からも転落してしまっている。

そんななか、絶対的な存在感を誇っていたMFケビン・デ・ブライネの復帰がカンフル剤になるかとも思われたが、どうもそうではない。デ・ブライネは先月の復帰以降、5回の交代出場で72分しかプレイしておらず、ガリー・ネビル氏やジェイミー・キャラガー氏からはペップ・グアルディオラ監督との不仲説まで飛び出した。

ペップは会見でこの件に対し「みんなケビンと私の間に問題があると言う。私がケビンと一緒にプレイしたくないと思っているのか? いや、ケビンにはプレイしてほしくない。もっとも才能のある選手だ。私は望んでいないね。9年間一緒にプレイした彼とは個人的に問題があるから」と茶化したうえで、しっかりと否定している。

「彼はこのクラブに最大の成功をもたらした。私はケビンが全盛期の26歳か27歳のときに監督を務めたかった。だが彼はもう26歳でも27歳でもない。彼は過去にも重大かつ長期の怪我を経験している。彼は自分のスペースとエネルギーのために健康である必要がある選手だ。彼はベストを見つけるのに時間が必要だ。昨季のように、一歩ずつね。彼はベストを尽くして、気分が良くなっていくだろう」

ペップはデ・ブライネとの不仲は否定したが、コンディションが十分ではないことは認めた。もう33歳のベテランであり、昨季も開幕節でハムストリングを負傷し、代表戦も合わせて35試合も戦列を離れた。今回は大腿部二頭筋の怪我であったと伝えられるが、黄金の輝きを放った彼の両足は長年の激闘でもうボロボロなのかもしれない。

実際、スタッツも芳しくない。途中投入された前節リヴァプール戦では決定的なチャンスを逸したが、シュートはこれ1本のみ。タッチもわずか12回だった。CLフェイエノールト戦では3点リードの状況で68分から投入されたが、パス成功率わずか68%とらしくないプレイで、チームはその後3点を返され追いつかれている(データは『Whoscored.com』より)。

昨季は長期離脱を感じさせないプレイで復帰後もさすがと思わせたが、どうも今季はそうではない。シティで圧倒的な存在感を放っていたデ・ブライネだが、契約の終了も迫っている。もう彼は絶対的な存在としてシティの中盤に君臨することはないのだろうか。




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