なぜイングランドでプレイする日本人選手が増えている? 田中碧、大橋ら2部クラブが認める高い実力と、低コストの魅力

ブラックバーンでは大橋が活躍中 photo/Getty Images

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2部クラブから昇格してプレミアで活躍する道も?

現在リーズ・ユナイテッドでは日本代表MF田中碧が大ブレイクしているが、今季イングランドの2部、3部リーグで活躍しているのは田中だけではない。

ブラックバーンではFW大橋祐紀、コヴェントリーではMF坂元達裕、QPRではFW斉藤光毅、ブリストル・シティでFW平河悠、ルートン・タウンでDF橋岡大樹、ストーク・シティでMF瀬古樹、イングランド3部のバーミンガムでFW横山歩夢とMF岩田智輝が活躍中。さらに負傷離脱中だが、ベルギーのコルトレイクからカーディフにレンタルの形でDF角田涼太郎が加わっている。

プレミアリーグでもサウサンプトンDF菅原由勢、アーセナルDF冨安健洋、リヴァプールMF遠藤航、クリスタル・パレスMF鎌田大地、ブライトンFW三笘薫がプレイしており、数年前からは想像もつかないほどイングランドでプレイする日本人選手は増えた。
『The Athletic』は日本人選手がイングランドで人気を高めている理由に注目しているが、何より大きいのが『高いテクニックと低コストで獲得可能な環境』だ。欧州のクラブで活躍した日本人選手を引き抜くのではなく、Jリーグから直接引き抜くケースも増えてきた。まだこのパターンはイングランド下位カテゴリーのクラブによるものがほとんどだが、日本人選手の実力が評価されているのは確かだ。

またスコットランド王者セルティックではFW前田大然、古橋亨梧、MF旗手怜央が大活躍しており、チームの中心となっている。これも評価が上がっている理由の1つであり、彼らを低コストで引き抜いたセルティックと同じパターンを狙うイングランド2部、3部のクラブが増えているというわけだ。

プレミアリーグのクラブは資金力があるため、シュツットガルトでブレイクした遠藤、フランクフルトでヨーロッパリーグを制した鎌田、ボローニャで結果を出していた冨安など、欧州で実績を積んだ日本人選手にある程度の移籍金やサラリーを支払うことも難しくない。しかし下位カテゴリーのクラブは事情が異なり、コストを抑えて実力者を獲得したい。

その際にJリーグの選手はターゲットになりやすい。セルティックの日本人選手組、さらに今季前半戦の大橋、田中といった選手のブレイクにより、その実力の高さは改めて証明されたと言える。昔に比べて映像で選手のことをチェックしやすくなったのもポイントで、Jリーグで結果を出した選手には早い段階から海外クラブが接触してくることも珍しくない。

今季の場合、イングランド2部で2位のリーズでプレイする田中はプレミア昇格を掴めるかもしれない。Jリーグからいきなりプレミアリーグのクラブへ向かうのは難しいかもしれないが、2部からプレミア昇格を目指す道もある。田中のブレイクはその傾向をさらに強める可能性があり、イングランドからの視線は変わってきている。

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