2034年のワールドカップはサウジ決定も再び冬開催が濃厚か 欧州リーグは再び過密日程の可能性

2026年大会から出場枠が48カ国に増えるワールドカップ (写真はイメージ) photo/Getty Images

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2022年カタール大会以来のアジアでの開催とはなったが……

FIFA(国際サッカー連盟)は11日、臨時総会を開き、2030年のワールドカップの開催地をスペイン、ポルトガル、モロッコの3カ国と100周年記念としてウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイの3カ国で各1試合ずつを開催、2034年はサウジアラビアでの単独開催が決定した。

2030年大会は欧州、南米、アフリカの3大陸での開催となり、2026年の北中米大会もあって2034年大会はアジア、オセアニア地域のみの開催に限られることになった。これを受けてサウジアラビアがすぐさま立候補を表明し、対抗馬とされていたインドネシア等との共催を模索したオーストラリアが招致を断念。唯一の立候補となっており事実上内定となっていた。これで2022年のカタール大会以来のアジアでの開催となった。

1番懸念されるのは開催時期であろう。現段階で開催時期は未定となっているが、『 BBC』によればサウジアラビアの気候を考慮して冬開催の可能性が濃厚だという。そうなれば前回のカタール大会と同様で、特に欧州からすれば再びシーズンを中断する必要がある。カタール大会があった22−23シーズンは本大会が11月中旬から12月中旬にあったことで欧州各国のリーグスケジュールが大きく変更。過密日程が重なり怪我人が続出し、それぞれのクラブに大きな影響を与えてしまった。
ワールドカップは2026年大会から出場枠が32カ国から48カ国に増え試合数も増加。『ESPN』によれば、仮に2034年に冬開催で行われるとなれば、総試合数104試合をたった5週間で行い、リーグ戦は最大で7試合中断になり、プレイヤーは最大で49日間チームから離脱しなければならないという。仮にそうなれば各リーグ再び過密日程となる可能性が十分考えられるだろう。同メディアによれば、FIFAはこういったイレギュラーな日程になってしまう際には、欧州主要リーグと選手らとの話し合いの末「具体的な合意」が必要であるというが、現在のところFIFAはこの冬開催についてまだ何も話をしていないという。

FIFAの関係者が明かすには現行の国際カレンダーは2030年まで有効で、それ以降のカレンダーが確定する前にリーグや選手を含む全ての関係者と会談するとのこと、またサウジアラビアのスポーツ大臣アブドゥルアジズ・ビン・トゥルキ・アル・ファイサル王子は、夏開催ができるかどうかについて「間違いなく検討している」と述べ、「夏であろうと冬であろうと、このようなイベントを開催するのに適した雰囲気を提供できるのであれば、それは私たちにとって重要なことではない」と従来の夏開催に行うことも除外していない模様。果たして2034年のワールドカップはどのような形式になるのだろうか。

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