ラニエリ監督、ローマダービー5戦5勝 強豪ラツィオ相手に完封した守備のキーマンはW杯優勝経験者の二人?

ラニエリ監督就任以降、守備面で安定感が増したローマ photo/Getty Images

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安定した守備からの素早い攻撃で2得点

セリエA注目の一戦、ローマ対ラツィオのローマダービーが行われ、2−0でジャロロッシが勝利した。今シーズン不調を極めているローマだったが、4位の強豪ラツィオを相手に完封する大仕事をやってのけた。

ちなみにローマを率いるクラウディオ・ラニエリ監督は、この試合でセリエAとコッパ・イタリアを合わせて通算5度目のローマダービーとなったが、その全ての試合で勝利をあげている。試合後のインタビューでは、記者からこの記録を伸ばすために来シーズンも監督を務めるかと問われると「いや、シーズンが終わるまでは残るつもりだ。あとは神様が助けてくれるだろう」と語った。

彼がそう語ったのも特に驚くべきことではなく、ローマは2024年11月のラニエリ監督就任発表時に、その契約期間が今シーズン限りで、シーズン終了後はクラブの顧問に招聘することを発表していた。またラニエリ監督自身も、クラブが後任探しを既に行っていることや、その人選に自ら協力していることも明かしている。ジャロロッシはラニエリ監督の下で復調の兆しを見せつつあるが、現時点でその方針を変える気はないようだ。
実際、ローマはラニエリ監督が就任して以降、徐々にではあるが調子を取り戻してきている。かつてラニエリ監督が自ら、セリエA第15節のレッチェ戦以降にチーム立て直しの本領発揮を示唆していたが、その試合以降でリーグ戦5試合では3勝1敗1分の成績を収めている。唯一、コモ相手に敗北してしまったものの、ミランやラツィオといった強豪チームと渡り合い、勝率は確実に上向いてきている。

特に守備の安定感が増していることは注目に値する。イヴァン・ユリッチ前監督の解任前の数試合は、守備が崩壊し目も当てられない状況だった。その状況から考えると、ラニエリ監督就任以降で複数失点を喫したのは敗北したアタランタとコモの2試合のみで、迅速にチームを立て直していることが窺える。

そのチームの守備面において、前監督の采配との明白な変化といえば、マッツ・フンメルスとレアンドロ・パレデスのベテラン二人の先発起用ではないだろうか。ラニエリ監督はその点について、このインタビューで「W杯優勝者二人を先発させるのは、私にとっては当然のことのように思えた」と語っている。

そして同監督は勝利を挙げたチームの状況を改めて総括し「シーズン前半の不調の後、我々はトンネルを抜けたことを証明し、これからは明るい兆しを見る必要がある。次のボローニャ戦では素晴らしいパフォーマンスを見せなければならない。この試合のようなアプローチを再現しないことは本当にやってはいけないことだからだ。結果はさまざまな要因に左右されるが、重要なのは今夜と同じように懸命に戦うことだ」と締めくくった。

果たしてローマは、前回、大量失点で敗れたボローニャ相手にどんな戦いを見せるのか注目だ。

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