ラツィオ、シーズン序盤の勢いに陰りか…… 下位コモに厳しい引き分けも苦しいチーム事情で奮闘した選手たちを賞賛

今シーズン初めからラツィオを指揮しているバローニ監督 photo/Getty Images

ここが正念場

セリエA第20節ラツィオ対コモの一戦は、1−1の引き分けに終わった。ここまで今シーズン好調を維持していたラツィオは、前節のローマダービーで敗戦し、この試合も下位に沈むコモ相手にリードしながらも勝ちきれず、年末からの約1か月苦戦の日々が続いている。

ラツィオは一時期、首位を狙える位置につけ、現在は4位とCL出場圏内をキープしている。ただ5位ユヴェントスと6位フィオレンティーナもすぐ後ろに迫っており、決して安心できる状況ではない。そのため降格圏に近いコモには勝利したいところだった。

この試合、ラツィオは先制点を奪うものの、ルム・チャウナが58分、59分と立て続けにイエローカードをもらい退場。その後は防戦を強いられ、72分に同点を許すと引き分けに終わるのが精一杯だった。

マルコ・バローニ監督は試合後のインタビューで、「チームは全力を尽くした。我々は旅を続けなければならない。選手たちは常にネガティブな状況に対応してくれるので、私は彼らを全面的に信頼している。現時点では難しい状況であることは分かっているし、多くの選手がケガで欠場しているが、チームは奮闘した。それが最も重要なことだ」

バローニ監督が語る通り、バレンティン・カステジャーノス、マッティア・ザッカーニ、マリオ・ヒラが出場停止で、さらにペドロ、マティアス・ベシーノ、パトリックが負傷離脱中。ヌーノ・タバレスとタイアニ・ノスリンをベンチに入れるしかなく、限られな戦力での戦いを強いられていた。

バローニ監督は続けて、苦しい状況の中で奮闘したチームをこう賞賛した。

「私はチームの堅実さと集中力を賞賛する。レッドカードは明らかに我々にも不利に働いたが、今はチームが集中力を保って全力を尽くしていることに自信を持っている。我々は努力を続け、今後は、主力選手たちを復帰させ、パフォーマンスレベルをさらに引き上げるよう努めなければならない」

そしてこの日、約2か月ぶりに得点を決めたブライエ・ディアについて聞かれると、「私はいつもディアを第一候補と考えていたが、彼は代表戦で負傷し、ウイルス感染もあってトレーニングが難しく、調子が少し落ちるのは予想通りだった。彼はセンターフォワードとして、あるいはカステジャーノスの後ろでサポートストライカーとしてプレイできるし、深い位置まで下がってボールを奪うこともできる。今日はゴールも見せてくれた」とその活躍を労った。

ここまで快調に飛ばしてきたラツィオは、今シーズンで初めての苦境を迎えているかもしれない。1月中にはセリエAだけでなく、ELも2試合控えており、このクラブが例年以上の成績を残すためには、ここをなんとか乗り切ってもらいたいところだ。彼らの奮闘に期待したい。

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