23歳以下のプレイタイムが全体の“17%”に スペインの新時代を支えるラ・リーガの環境

バルセロナのヤマルはそれを象徴する存在だ photo/Getty Images

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各クラブの苦しい台所事情も若手育成のプラスに

昨年はEURO2024、パリ五輪を制し、スペインサッカー界の新時代が幕を開けた。大成功を支えたのは、次々と出てくる実力ある若手選手たちだ。

バルセロナでは17歳のFWラミン・ヤマル、DFパウ・クバルシが大ブレイクし、ヤマルは一気にスペインサッカー界の顔となった。今季もMFマルク・カサド(21)が主力となっていて、バルセロナ組を中心に若手が続々と代表チームへ入ってきている。

データサイト『Opta』は、今季ここまでラ・リーガで全体の17%にあたる出場時間を23歳以下のスペイン人選手が占めていると伝えている。これは21世紀に入ってからのラ・リーガでは最大の割合なのだという。
例えば今季開幕戦となったバルセロナVSバレンシアのゲームでは、両チームから5人ずつ23歳以下のスペイン人選手がスタメンに入っていた。これはリーガでは12年ぶりの出来事だった。

アカデミーの育成が上手く機能しているのはもちろん、近年は新型コロナウイルスの影響などで経済的に打撃を受けたクラブも少なくない。イングランド勢などに比べると、スペイン勢は大金でスター選手を獲得できるクラブが少ないのだ。

バルセロナ、バレンシアも経済面に問題を抱えているクラブであり、若い選手を早い段階から起用するしかなくなっている背景もある。それがスペイン代表の成功に繋がったところがあり、各クラブは自国の若手選手をもっと信用すべきなのだろう。今後もこの勢いで人材を輩出していくとなれば、スペインサッカー界に第2の黄金期が到来するかもしれない。

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