ドルトムントはなぜ経験の浅い36歳・シャヒンを指揮官にしたのか 頻発する指揮官交代で薄れる哲学「ありきたりのチームになる危険がある」

ドルトムント指揮官を解任されたシャヒン photo/Getty Images

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一貫性を保てなくなっているとの指摘も

調子が上がらないドルトムントは、22日に指揮官ヌリ・シャヒンの解任を発表した。

そもそもの疑問があるとすれば、なぜドルトムントは36歳と若いシャヒンを指揮官に選んだのだろうか。トルコのアンタルヤスポルで2年間指揮官を務めてはいるが、指導者としての経験は浅い。ブンデスリーガ制覇を目標とするドルトムントを任すには早すぎたのではないか。

独『DW』はドルトムントの指揮官選考が明らかに上手くいっていないと問題視する。
「シャヒンは経験が浅いにも関わらず、昨季ドルトムントでアシスタントコーチを務めたことや、前指揮官エディン・テルジッチの推薦もあって選ばれたと伝えられている。シャヒンの任命には、ドルトムントが過去に執着している部分が反映されている。このクラブはドルトムントで過ごした者を歓迎する傾向にあり、シャヒンはドルトムントのアカデミーで育った人物だ。ドルトムントは再び自分たちの元仲間がクラブを栄光に導いてくれるとの理想に魅了されたようだ」

「クロップが去ってからの10年間、シャヒンは7人目の指揮官となる。そのうち、シーズン半ばに解任となったケースが4度ある。明らかに何かが上手くいっていない。これほどの指揮官交代が続けば、一貫性を保つのは難しくなってくる。シャヒンは体質が古くなったクラブのスケープゴートになったと感じる人もいる。若き逸材を育成するクラブとしての評判は薄れつつあり、攻撃的かつスリリングなプレイスタイルのイメージも薄れてきた。このクラブはありきたりのチームになってしまう危険がある」

ピーター・ボス、ペーター・シュテーガー、マルコ・ローゼなど、短期間でチームを去ることになった指揮官も少なくない。現在はブンデスリーガで10位に沈んでいるが、誰がこの危機を救うのか。今は出口が見えない状況だ。

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